博厚堂 京都セミナー
今回は先日京都で行った「博厚堂セミナー」の取材レポートをご紹介いたしま す。 取材執筆は「クリエイティブオフィス・ハーズ」の片倉さんです。 では、どうぞご覧下さい♪ ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶
博厚堂セミナー取材レポート
令和5年5月17日午後1時。京都・地下鉄烏丸御池駅からすぐの「てとね鍼灸整骨院」で「漢方×鍼×あん摩」セミナーが開催されました。 漢方博厚堂の山田高廣先生による漢方理論と、博厚堂はり治療院の山田智子先生 による鍼指導です。 このセミナーは、1年前から2ヶ月に1回行われてきたもので、8回目の今回が最終日。博厚堂の即効性のある治療に驚かれた「てとね鍼灸整骨院」代表の小家先生が、東京・千葉まで来られて、山田先生に指導を依頼され実現しました。 このセミナーについて智子先生は、「学校や普通の治療院では教えてもらえない 陰陽バランスを基本に、的確な治療ができる方法を探ります。漢方理論を勉強し たうえで取り組みますので、難しいと思いますが普通の講習とは、“濃さ”が違う んです。高廣先生がどんどん理論をぶつけるので、ついていくのが大変だとは思 いますが(笑)」と言います。
活気あふれる「てとね鍼灸整骨院」
院内は清潔で明るくすっきりとしていて、漢方薬が整然と並べられています。 若い方が多く、活気があり和気あいあいとした雰囲気です。
会場に到着すると、ビルの入り口に「漢方×鍼灸勉強会」のお知らせの看板が出ており、てとね鍼灸整骨院さんがこのセミナーを大事に思われていることがうかがえます。
院内は清潔で明るくすっきりとしていて、漢方薬が整然と並べられています。
若い方が多く、活気があり和気あいあいとした雰囲気です。
午後1時、漢方理論の講義が始まる。
高廣先生による講義が始まりました。内容は、陰陽のエネルギー、臓腑と気血津液 と経絡の関係、八綱辨証(はっこうべんしょう)、六淫(りくいん)等々・・・と ても幅広く高度なものですが、身近な症例や、先生の経験や冗談も交えながらの講義で、時々生徒の皆さんから笑いがおこります。 高栄養の取り過ぎや、添加物食品などで陰陽バランスがくずれる現代人の問題など も、大谷翔平やイチロー、ジョコビッチなど、食生活に気を配る選手の例を話題にあげて、楽しく和やかな講義をされていました。
休憩時間も熱心な質問が飛び交う。
途中いったん休憩をはさみましたが、小家先生はじめ皆さんが各々質問をして、高廣先生のまわりに集まっています。髪型の話題からミノキシジルや、ホルモン剤、 食品添加物などについての質問や、問診での実症・虚症の見極め方、漢方処方につ いてなど、休憩中も話題はつきません。
午後2時50分、鍼治療の講義が始まる。
「今日は最後なので、鍼とあん摩の関係について話してから実技にうつりたいと思います」と智子先生が言われ、自身が最良と考える鍼治療の方法について説明。 「鍼を打つには、的確な場所に最小限に打つこと」そのためには、的確な場所を探 し出せなければならない。「それは、患者さんの身体を極力傷つけないためです。 数多く鍼を打つと瘀血(おけつ)をおこしたり、患者さんに負担をかけてしまうか らです。ですから、あん摩を徹底的にすることで、打つべき場所を覚え込むことが一番の方法です」と智子先生は言います。 あん摩をしながら「ここがかたいですね」とか「ここに○○がありますね」とか言っ てるようではまだまだ本物になりきれていない、というお話は、皆さん苦笑されて いました。「経絡をさわっていると、常に指に様々な感覚が伝わってくるので、わかっている人はいちいちそんなこと言わない」ものなのだそうです。 智子先生の講義も、Zoom会議でミュートを忘れていた失敗談などを交え、笑いの ある楽しいものでした。
午後3時30分、あん摩の実技指導開始
まず、腕を中心にあん摩を行います。固いところをさわり、どこが詰まっているの かを探っていきます。患者役になっている人は、ぐいぐいとツボに入っていくごと に「う~!」「ぅあ~!」と悶絶していますが、先生は全く力を入れてはいないそうです。患者役は段々熱をおびて、汗が出てきます。 てとね鍼灸整骨院の皆さんは食い入るように観察され、ところどころで質問したり ビデオを撮ったりしています。
次に頭、首に移動して、鍼を打つべき場所を探ります。 指の方向や角度、力の入れ方を解説し、「打つべき所がわかれば躊躇なく鍼を打ち ます」と智子先生。
午後4時、グループに分かれて実習。
お互いに患者役をしながら、皆さん真剣に取り組んでいます。 4時20分に終了した時には、身体が温まって汗が吹き出ていました。 首のあん摩については、「こんなのやったことがない」という皆さんに、智子先生曰く「どこにもないですよ。私が考えたオリジナルですもの。」
午後4時30分、漢方理論講義と医案についての意見交換
実技講習の後は、この日のまとめとなる漢方理論を高廣先生が講義。その後、てと ね鍼灸整骨院の漢方医・高橋さんの質問についての意見交換が行われました。 高橋さんの相談は、ある患者さんの「医案」をどう判断すべきかということでし た。高廣先生のアドバイスは、虚と実を考えた問診を行うこと、熱証とみるのか虚証ととらえるのか?冷えはどこから来るのか?胃に問題はないのか?など問診につ いて広範囲に及ぶアドバイスをされていました。 また、高廣先生、智子先生がそれぞれの立場でこの患者さんの医案を解説。 漢方医と鍼
師、おふたりの経験が別々の視点・角度から、ひとつの結論へと導か れていく素晴らしさを目の当たりにしました。 どこに行っても治らず、辛い症状で苦しんでいる患者さんに、「漢方+鍼×あん摩」は即効性 のある治療を提供できることがわかり感激しました。 最後に小家先生から、「まだまだ教えていただきたいことがたくさんあります。僕たちのレベルが上がったら、また楽しい講習をぜひお願いしたいです」と山田両先生へお礼を述べられ、セミナーは終了しました。 4時間に及ぶセミナーでしたが、無駄な時間は一時もなく、まさに“濃い”、唯一無二の素晴らしいセミナーでした。
取材/クリエイティブオフィス・ハーズ 片倉文恵 ̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶̶
●「漢方+鍼+あん摩」博厚堂セミナーについてのお問合せは下記まで
TEL 03-3459-8341
Mail : hakkoudou.t@gmail.com
www.hakkoudou-kanpo.com
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?