自分の勉強も兼ねて、二宮翁夜話についての不定期投稿。ニワカのやることなので、読み間違いなどありましたら、ご指摘いただけると助かります。
・最初に
個人的に、身につまされる話です。
・抄訳
・感想
私自身、2回転職して今の仕事に辿りついたので、言っていることはわかります。
「ここ以外ならどこでもいい」という動機で動くと、だいたいろくな結果にならない。退職しちゃった会社が超ホワイト企業だった、と後から気付いたりして(笑)。
ただ、ここでは「天分」(天から与えられた性質)という言葉に注目したいです。
土の中にいるべき天分のミミズが土から出るから、災難に遭うわけです。
もし蝉なら、暑いとき地上に出て成虫になる天分。土から出ても不幸にはつながりません。
尊徳が戒めているのは、自分自身の性質も考えずに現在の場所を否定すること。もっというと、
「苦しいから、とりあえずどこかへ逃げよう」
という逃げの姿勢ではないかと考えます。現在の場所を離れることだけを目的に動くと、どこに行っても同じことの繰り返し。
だから、今いる環境が合わないと感じたら、すぐに逃げるのではなく(健康に差し支えるようなブラック職場なら全力で逃げましょう!)まず自分の性質を考える。
自分の性質を見極めた上で、
「〇〇をしよう!」
という明確な方向が定まるなら、それが天分。
「これ!」というものがないなら、今の場所が自分の居場所だと心を定める。そこで小さな努力を積み重ねて(積小為大)、安住の地に変えてゆく。
大事なのは、心が定まるかどうか。そういう教えだと思うのです。
・原文