仕事でも練習でも、「原則」は道を示してくれる
読んだ本から気に入った話をご紹介。
・「アイデアのちから」(日経BP)から引用
アメリカ、サウスウェスト航空の話です。
たとえば、飛行機の中で軽食を出そうという提案があった場合は、
「軽食を出せば、当社は最格安航空会社になれるのか?」
と問えば、おのずから結果が出るわけ(逆に、経費がかからないかぎり、従業員にかなりの自由が与えられているらしい)。
この話の肝は「最格安航空会社」という一言の秀逸さです。
これが「社会貢献」とかだと、内容としては立派でも、具体的に何をすべきかが見えてきません。
「最格安航空会社」という一言は、目標であると同時に優先順位や行動の規範までを示しているわけです。
・マニュアル型と原則型
やるべきことを伝えるには、原則型の他、マニュアル型もあります。
マクドナルドのアルバイトに代表される方法で、想定されるケースに合わせた対応策を作り、伝達するやり方です。
マニュアル型の長所は、とにかく伝わりやすいこと。
覚えさえすれば、誰でも一定の結果が出せることです。
その一方で、一度作ったマニュアルを変更するのが大変だったり、想定していない事態に対応するのが難しいという欠点もあります。
もちろん、どちらか一方を選ぶ必要はなくて、行動原則を決めておき、それに矛盾しないようにマニュアルを設定しておくというのが現実的かもしれません。
・個人的な体験ですが
振り返ってみると、私自身は原則1つで生きてきた部分がありますね。
仕事の鍼灸マッサージでは
「動かない部分(癒着、緊張など)を解消すると、症状が改善する」
という原則1つでやってきました。
この原則、幸いにして有効で、しかも深さもあったので、技術の方向にはあまり苦労せずに来れました。
古武術についても、
「支点を消す」
という一点だけをずっと稽古してきました。
転職で甲野先生の道場に通えなくなってから、かなり長い間、一人での稽古をしてきましたが、練習の方向に困ることがなかったのは、この原則が深さもあって応用の効く原則だったからだと思います。
あなたの原則は、なんですか?
八起堂治療院ホームページ
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