二宮翁夜話 巻之一、第十二節 自分の足元から始めよう
自分の勉強も兼ねて、二宮翁夜話についての不定期投稿。ニワカのやることなので、読み間違いなどありましたら、ご指摘いただけると助かります。
・最初に
この節は、前回の「中庸は低いところから始めて高きに至るので、行いやすい」の続きのような話です。
・抄訳
・感想
この考え方には、当時の身分制度が反映されているように見えます。
社会全体に関わることは身分の高い人達のすることで、一般庶民は自分の生活だけ考えていればいいという価値観。
だから、民主主義社会を生きる我々とは関係がない……
とは言えません。
日本の長所と言われるものに、安全と礼儀正しさ、街の清潔さなどがあります。こうした長所は、上から与えられた徳目ではなく、普通の人々が自分の行うべきことを行っていることで成り立っています。
社会システムを決めるのは大事ですが、それをきちんと回すのは、足元をおろそかにしない人の集まりです。
遠大だったり理想的すぎたりする考えよりも、自分ができることを、足元から実行することが大事という教えでした。
なお、この考えの元は二宮金次郎像が読んでいることで有名な「大学」の「修身・斉家・治国・平天下」だと思われます。
・原文
八起堂治療院ホームページ
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