筋肉の使い方を変えるとダイエットにもなるかもしれない
前回、筋肉の使い方の偏りで身体が固くなる話を書きました。
大人になると使う筋肉と使わない筋肉が極端になって、緊張したままの筋肉は疲労で固くなり、使わない筋肉は痩せてしまうという話。
疲労で固くなった筋肉も、痩せて細くなった筋肉もカロリーを消費しません。年齢が上がると太りにくくなるとか、代謝が下がるというのも、そういう話ではないかと考えます。
で、ちょっと思い出したことが。
・効果は個人の感想です
中国拳法の基礎練習に站樁(たんとう)があります。日本語では立禅。字が簡単なので、以後は立禅で書きます。
膝を少し曲げ、腕を大きなボールでも抱えているような格好にして立ちます。
一定のポーズでじっと立つことで気を養成する練習法、らしい。
気はどうかわかりませんが、体幹の筋肉を働かせたり(鍛えるのではなく動きやすくする)や、力の濃淡を自覚するのには良い練習です。
いっとき、この練習に凝ったことがありまして、一日に20分~30分くらいやってたことがあります(ちなみに本格的に練習する人は数時間)。
その結果。
身体のバランスよりも先に、体重がガタ落ちしました。数週間で2,3キロ。BMI21とかの人間にとっては珍しい落ち方です。
・試してみたい方のための説明
一般の立禅は、あまり動かないでじっと立つようです。
私の方法は脱力と体内の滞りを流すことを心がけているので、横から見るとユラユラと動いているように見えます。
人体は、姿勢を保つ時に筋肉の緊張で支えていることが多いのです。例えて言うなら、逆さまにしたホウキの柄を、しっかり握りしめて立てているような感じ。
この場合は体幹の筋肉がバランスを取るために働く必要がありません。
そこで、とにかく身体の力を抜いてゆく。
身体が崩れないギリギリのところまで脱力してゆくと、柔らかくなった全身の筋肉が微妙に動いて揺れだします。揺れで倒れそうになった時には踏ん張ったり身体を固めたりせず、身体を動かしてバランスを取るか、一歩動いて立て直す。
先程の例えで言うなら、手のひらにホウキを逆さまに立てた感じ。握りしめて倒れないようにするのではなく、手のひらでバランスをとって支えますよね。
同じように、脱力してゆくと手足や体幹部のあちこちの筋肉がバランスを取るために常時動いていることになります。これがエネルギーを消費していたのだと思います。
効果が確実に保証できるわけではありませんが、リスクはほぼ無いので、試して見る分には面白いのではないでしょうか。