素敵な眼科の先生に泣かされた話
先週の半ば頃だっただろうか。
次男の右眼の下、涙袋の辺りが少し腫れているのに気がついたのは。
いつもより少しプクッとしているだけで、目の充血や目やにも無いし、痛がったり痒がったりする様子もなかったのであまり気にせずそのままにしていた。
それから2〜3日が経過し、腫れが引く様子も見えないので病院に連れて行かねばと思い始めたのだけれど、何かと都合が付かなかった。
長男の運動会だったり、祝日で病院がお休みだったり、数ヶ月前から予約していた私の人間ドックがあったり。なぜか10月はすごく予定が詰まっていて、やっと今日眼科に連れて行くことができた。
診察の結果、次男の眼の下の腫れは「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」というものだった。(下記リンクから日本眼科学会の「霰粒腫とは」のページに飛べます)
先生「大人でしたら切開手術をすればすぐに治るんですが、2歳の子だと泣いて暴れるでしょうから全身麻酔が必要になってきます」
私「ですよね…」
先生「そもそも局部麻酔でもそれ自体が痛いですし、全身麻酔になると大事ですから2歳の子にはお勧めできません」
私「目薬とかでも治療できるんですか?」
先生「何ヶ月も時間が掛かりますが、それで様子を見ていきましょう。それでいいかな?〇〇くん?」
次男に真っ直ぐ向き合い、彼に話しかける先生。
この先生、診察が始まってからずっと私じゃなくて2歳の次男に向かって話をしている。
以前に長男が結膜炎になった時にもお世話になったのだが、その時も同じで、患者である長男本人に話しかけるスタイルがとても良いなーと思って通うようになったのだ。
4歳であろうが2歳であろうが、保護者ではなく本人に話しかけるのいいなぁ。
次男が小声で「ううん…いやーだ、ぷっぷー」と答えていたのもとても良かった。
(イヤイヤ期真っ只中の彼だが、何故かいつも「いやだ」の後に「ぷっぷー」が付いてくる。私的にめちゃくちゃ面白い)
様子を見ないと何とも言えないが、完治まで数ヶ月〜半年ぐらいは掛かるだろうと言われて正直ショックを受けた。
私がもう少し早く連れてきていたら状況は変わったのではないか。確かにアレコレ忙しくて予定が詰まっていたけれど、眼科に来る時間なんか少し工夫すれば出来ただろう。何でもっと早く連れて来なかったんだろう。
心の中で自分を責めた。
そしてその思いは口から出た。
私「もっと早く連れて来ていれば、そんなに時間が掛からずに治すことが出来たんでしょうか?」
私の問いかけに帰ってきた先生の言葉はこうだった。
「連れて来てくれた時が1番ベストなタイミングですよ。こんなご時世ですし、しばらく様子を見るというのも正しいです。でもやっぱり診せた方がいいとお母さんが判断した時、つまり今日がベストでしたよ」
泣いた。
これは泣く。
先生どんだけ優しいのぉぉおおおお!!涙
私の心を読んだかのようなその回答。
子への対応も含めて、もうなんかファンになってしまったよ…。
こっそり涙を拭って次男を抱っこし、お礼を言って診察室を出た。さっきまで自分を責めていたのが嘘みたいに心が温かかった。
こんなお医者さんもいるんだなぁ。
いい眼科を見つけたな私。
とりあえず今度は2週間後。
それまで2種類の目薬を1日3回。
塗り薬も1日3回。
暴れ泣き叫ぶ次男をプロレス技をかけるように脚で挟んで押さえ付け、スマートに点眼&塗布してやるぜ!(それはスマートとは言わん)
治療状況はまた後日。