2025.沖縄帰省1日目(濃)
1月4日、朝4時20分。
枕元に置いてあるiPhoneのアラームが鳴り、慌てて飛び起きた。さあ寝るぞと布団に入ったのが1時過ぎだったから、3時間しか寝ていない。
朝早く起きなきゃいけないと分かっているのに、深夜1時までウイスキーを飲みながらウォーキングデッドを観ていた自分にドロップキックしたい。スピニングバードキックでもいい。
ボーッとして起ききらない脳を起こすため、冷たい水で顔を洗おうと蛇口を開いたが、あんまり冷たくて心停止しそうだったのでぬるま湯に変更。無理は禁物である。
その代わりに、冷たい化粧水を顔面にたっぷりパシャパシャやって目を覚ました。洗面所の気温はいつも10度を切っているから、化粧水も乳液もよく冷えている。キンモチイイ。
ちょっと目が覚めたので、家中の観葉植物にたっぷり水をやる。ニャーニャー足に絡みついてくる猫たちにご飯をあげ、お水を替える。
ちゃんと起きられるか心配だった子供たちも、4時台にはちゃんと起きてきて、「ついに沖縄にいく日がきたね!」とテンションは高め。ドタバタしながらも、なんとか支度を終えて家を出たのが朝5時18分。
外はまだ真っ暗、気温は1℃。寒い寒いと言いながらも、沖縄へ行く楽しみで足取りは軽い。
とりあえず最寄駅から電車に乗り、中央線に乗り換えたら神田まで移動。神田で山手線に乗り換えて、浜松町駅へ。
そこからモノレールに乗り換えて羽田空港へと向かう。モノレールなら眺めが良くて楽しかろうというのは、配偶者の提案だ。スバラスィ案。
窓の外の景色にキャッキャしていた子供たちが、急に「このモノレールってWi-Fi繋がってるの?」と言うので、「そんなことないと思うけど、どうしてそう思ったの?」と聞くと「シートにWi-Fiのマークがある!」と。
これな!確かにWi-Fi祭りだわコレ。
全然気が付かなかったけど、子供ってよく見てるなぁと感心した。そして一旦Wi-Fiのマークに見えたらそれにしか見えなくなる。「もしや本当にフリーWiFiがあるのでは…」と確認してしまった。
もちろん、そんなことはなかった。
電車の4回の乗り換えもスムーズにできて、2人の成長をしみじみ感じる…暇もなく、羽田空港に着いたらドタバタとお土産を買い、荷物を預けて保安検査場を通過。
搭乗ゲートの前まで来たら、やっとひと息。
途中でなぜか赤福を売っていて、2人とも「赤福だ!赤福食べたい!」というので朝食として食べさせる。
配偶者が唐揚げも買ってきたので、赤福with唐揚げという異色コンビの朝食。
赤福と唐揚げ、甘いのとしょっぱいのだから、お茶さえあれば意外と良いのかもしれない。甘い、しょっぱいの繰り返しで無限ループ可能。
もともと餅の前世は米だし、餡子の前世は豆だし、米と豆と鶏肉、立派な食事が成立しているのだ。という強引な理論。ゴウイングマイウェイ。
機内でも赤福食べる次男、隣で寝る長男。
からの、寝る次男。
羽田空港から那覇空港までのフライトは、約3時間かかる。立って歩き回ることも出来ずに、シートベルトをして座り続けることは6歳と4歳にはなかなか大変なことだ。だんだん機嫌も悪くなりがちなので、寝てくれると親的には大変助かる。
私の右後ろの席に、盛大にぐずっている小さな子供連れの女性がいた。チラリと覗いたら、泣き叫ぶ子供をチベットスナギツネの顔で抱えていた。数年前の私もそうだったな…と懐かしく思いながら、心の中で彼女にエールを送る。頑張って!あと2〜3年でグンとラクになるよきっと!
早朝に家を出て電車を4つ乗り換え、その後3時間の飛行機移動。大人でもまあまあ疲れる。そんな移動から解放された6歳と4歳は、なぜか2人ともジャミラになっていた。
この格好で、はしゃいでいるならまだしも、2人とも特に笑いもせずただただジャミラだった。どういう心境だったのだろう。「暑い」とは言っていた。
すれ違う人たちがクスクス笑っていた気がするが、私も疲れていたので注意もせず、ジャミラ兄弟を連れて到着ロビーへ向かった。
「めんそーれ」の看板を毎回必ず撮影してしまう病気。そして毎回、めんそーれには違和感を覚える。「めんそーれ」の意味は「いらっしゃい」だからだろう。私は、「ただいま」の気分で来ているから、「おかえり」で迎えてもらいたいのだ。
ただ、「おかえり」の沖縄方言は知らない。もしあるなら、「めんそーれ」の横に小さくでも書いててもらえると嬉しいのだが。書かれる日が来るといいな。
預けた荷物を受け取り、暑い暑いと騒ぐジャミラたちのヒートテックを脱がせ、レンタカー屋さんへ。
なぜかいつもより少しグレードの高いレンタカーに、ちょっとテンション上がった。ジャミラたちは早くホテルに行きたいと言うが、腹ペコなので先にお昼ご飯を食べる。レンタカー屋さんから最寄りの沖縄そば屋さんへ入った。
ジャミラ兄弟と配偶者は沖縄そばを食べ、私は「テビチの煮付け定食」を食べた。テビチは豚足のことで、それをトロットロのプルップルになるまで煮たものだ。コラーゲンたっぷり。きっと翌日の肌もぷりっぷり。
なかなかの量だったが、ぺろっと平らげた。
プレシャスデリシャス。
食べ終わったら、宿泊先のホテルまでは車で約30分。
はしゃぐ子供たちの横で、踏まれないように控えめに横になり、しばしの休憩タイム。配偶者はサウナに行くなどして、自由に過ごした。
窓から青い海が見えて、すぐにでもビールを飲みたい気分だったが、運転する予定があったので我慢した。えらい。いやえらくはない。
数時間後、我が故郷読谷村で友人夫妻が営む居酒屋「徳武蔗屋」でご飯を食べ、酒を飲む。
子連れにも優しい、アットホームな居酒屋さん。
何を頼んでも美味しい。
オリジナルのジョッキや、やちむんのお皿もかわいい。
子供らがわちゃわちゃし過ぎて、全然写真を撮れなかったけど、相変わらず美味しかった。
沖縄県の中部に行く機会があるならば、是非とも足を運んでいただきたいお店。
いっぱい食べて飲んで、大満足でお店をあとにした。ホテルまでは運転代行で帰った。
帰りの車で寝てしまった次男は、歯磨きをしても起きることなく寝続けていたのでそのまま寝かせ、長男と配偶者はお風呂へ。
私はというと、高校時代からの友人と久しぶりに飲もうという話になり、1人再び夜の街へ繰り出したのでした。子供のことは配偶者に頼んだ。まあもう寝るだけだし。
センベロ的な安い店に入り、飲み放題コースにしたら、ストップウォッチを渡された。1時間半で5杯ずつくらい飲んだかしら。
久しぶりの再会は楽しくて、笑って笑って顔面の筋肉が痛かった。2年ほどルームシェアもした彼女との思い出話は尽きない。
例えば、酔っ払ってゆで卵を茹でたまま寝て真っ黒焦げにしていた彼女にブチ切れたこと。毎晩ロング缶のビールを必ず6本飲んでベロベロだったこと。風呂場のスノコに謎のキノコが生えたこと。酔って作ったカップラーメン3分待てず寝ちゃって翌朝に水死体となって発見されてたこと。ダメ男を家に連れ込んで喧嘩になったこと。今となっては全てが笑い話。
アホみたいな話は尽きないが、時計を見ると深夜1時になっていたので、さすがにタクシーを呼んで解散。
みんな寝静まったホテルの部屋に忍び足で帰り、化粧を落とし、パジャマに着替えて布団に潜り込んだ。
濃厚な、沖縄帰省1日目はそんな感じ。
濃い。