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今月読んだ本(1月)
2024年は、ほとんど本を読まなかった。
特に理由はないけど、なんか全然読まなかった。
おそらく1年で2〜3冊ぐらいしか読まなかった気がする。なんだろう、忙しかったんだろうか。もう記憶もない。
年末あたりに、その事実に気がついたらなんか急に読書欲が湧いてきたので、今年は毎月3冊ぐらいは本を読みたいなと思っている。
1度その気になるとガンガン行くタイプの私は、今月6冊の本を読んだ。(上下巻合わせると7冊)
雑食系なのでジャンルはバラバラ。
読んでもわりとすぐ忘れるタイプなので、1月ごとに読んだ本を記録しておこうと思う。
極力、ネタバレは無しで感想を書く。
ただの個人の感想。
変な家(雨穴)
2023年に話題になってた作品。SNSでもよく見かけた。今さらだなーと思いつつ、気になってたので買ってみた。
普通の小説という感じじゃなくて、ほとんど登場人物の会話だけで物語が進んでいく。小説が苦手な人でもサラッと読めると思う。問題の「変な家」の間取り図が何度も出てきて説明されるので分かりやすい。
終始不気味な空気に包まれつつも、謎の解決はわりととんとん拍子な感じ。栗原さん(メイン登場人物の設計士さん)の推理が当たりすぎるので、刑事とか探偵とかに転職した方がいいと思う。
肝心な結末がちょっと個人的には、うん、なんかアレだったけど。まあ、面白く読ませてもらった。
AXアックス(伊坂幸太郎)
大好きなんですよね伊坂幸太郎さん。
読書自体から離れてしまっていたから、やっぱり好きな作家さんの本が読みたくて、でもいっぱいあるからテキトーに選んだ。
テキトーに選んだけど、とても良かった。前情報入れずに本を買うタイプなんだけど、これは殺し屋シリーズだった。
実は初めて伊坂幸太郎の本を読んだのが「グラスホッパー」という、これまた殺し屋の話だったのだけど、それに出てきていた登場人物の名前がAXにもチラホラ出てきたりしてエモかった。伊坂さん、こういうことよくやるんだよねーーー。ファンにはたまらんですたい。
さて、AXは普通に殺し屋ものではあったが、総じてすごくあたたかい家族の話だなーという感想。
病院の待ち合い席で読んでたら普通に泣いてしまってヤバかった。マスクの下で鼻垂らしてた。
消された一家(豊田正義)
北九州・連続監禁殺人事件の全貌が書かれたノンフィクション。
何度も何度も、(もう読むのやめようかな…)と挫折しかけたけど、一応読み切った。しんどかった。
人にはおすすめできない本だな。
とても人間のやったこととは思えない鬼畜の所業が、それはそれは具体的に書かれているので、ページをめくるのが本当にきつかった。しかめっ面で1ページ1ページゆっくり読んだので、この本のせいで眉間の皺が濃くなったと思う。どうしてくれるんだ。
そして、ものっすごいメンタル削られる。
実際にこんなに残酷な事件があったこと、そんなことをしてしまうような人間がいること、恐怖と絶望で人間にコントロールされてしまう心理。重たい重たい気持ちで、いろいろと考えさせられた。「犯人の男は人間ではなかった」と言ってくれたなら、どんなに楽だろう。
読んだあとは、もう読む前には戻れないなーって本。
マジでしんどい。
真珠とダイヤモンド(桐野夏生)
いやー、久しぶりに読んだけど、過酷な状況に置かれる女性を描かせたらやっぱりすごいですね桐野夏生先生は。
田舎の、裕福ではない家庭で育った女性2人が、希望を持って社会に出て証券会社に就職し、バブル期の金融業界の闇に足を踏み入れていく。
2人は似ているようで似てなくて、似てないようで似ていて。バブル期という、ある意味異常な時代じゃなかったら、こんなことにはなってなかったのかな…とか考えさせられた。
金融業界のことも、バブル期のこともよく知らない私だけど、面白くてページをめくる手が止まらなかった。逆に知ってる人が読むとどうなんだろう?と、気になるところ。
ナチュラルボーンチキン(金原ひとみ)
凝り固まったルーティンをこなすだけの日々を送る40代女性の主人公が、ひょんなことから、同じ会社の20代のパリピ女子と仲良くなっていく。そこから始まるエトセトラ…っていう感じの話。
この作品はAmazonオーディブルで、オーディオファースト作品として出ていたらしい。つまりオーディオブックとして先に配信されたあと、紙の書籍が出版されたという作品。そんなことあるんだね現代は。
主人公の頭の中で考えていることが、本当に細かく描写されていてすごい。自分の頭の中も、文字に起こすとこれぐらいのことを考えているかもしれないが、この本ではそういうのが全部細かく言語化されていて、「わかるわかる」と共感しながらスッキリする。
そして登場人物がみんな良い。なんか良い。
読み終わったあとは、スッキリ爽快で、じんわりあたたかい気分になれる本。
オーディオブック未経験だが、これは聴いてみたいなと思った。聴く方が面白いかもしれないな。
新しい恋愛(高瀬隼子)
高瀬隼子さんの短編恋愛小説集。
短めの恋愛小説が5つ入っている。
私は初めて読む作家さんだけど、すごい好きだなぁと思った。特に1話目の「花束の夜」がとても良かったなぁ。
どの作品も「燃え上がるような恋」みたいな雰囲気はなくて、じんわり燃え続ける炭火みたいな恋愛って感じだろうか。読み終えたあとも、しばらく温かい気持ち。
時間がないときにも、すらすら読みやすい短編集。
以上が今月読んだ本。
我ながら雑食だな。
普段あまり読まない実用書みたいのも、読みたいなとは思ってはいるのだが、なかなか手が出ない…。
本を読む時間を作るために、スマホを見る時間が減ったことが良かった。
2月もいろいろ読むぞー。
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