【毎日読書感想文】もがいて、もがいて、古生物学者!! ーみんなが恐竜博士になれるわけじゃないからー(2020/10/6_Vol77)
わくわくが止まらない本です。
「もがいて、もがいて、古生物学者!! ーみんなが恐竜博士になれるわけじゃないからー/木村 由莉 (著)」
自叙伝 x 古生物本 x 対談 の3要素でそれぞれ最高なので★5x3=★15のレビューとしたいレベル。
タイトルにもある通り念願の古生物学者になった木村 由莉さん。
そのドラマティックなこれまでの歩みとその研究、そして友人?戦友?と当時から現在までを振り返る対談。それらがこの一冊にまとめられています。
最高の構成ですよこれ。
本題とはそれますが、この構成で他の方の人生・研究・対談も見てみたいですね。
さて。
古生物学者を子供の頃から志し、あらゆるチャレンジとそのために愚直に「もがき」続ける姿。
さらに、あらゆるステージで常に自問自答し
今このままで良いのか?どうするべきなのか?
を冷静に判断していくところは見どころです。
熱いハートとクールな判断力、という感じですね。
さらにその人生のストーリーの後半では研究の具体的な内容がガンガン入ってきます。
これがまたガチの研究なんで最高なんですよ!
朝ドラを見てたらところどころ地球ドラマチックに変わってた感じです(^^;
一粒で2度美味しい。
そして最後には学生時代の友人であり、ライバルである仲間との対談が2件。
飾らずに話せる気の置けない研究仲間とのお話。
このパートは人生パート・研究パートがあるからこそ、より輝きます。
木村さんの質問は人生・研究パートで「もがいた」ポイントに対するストレートな質問が続くので思わずその頃のエピソードを思い浮かべながら読んでしまいます。
社会人として我が身を振り返りつつ読み、子どもたちにもぜひ読ませたい、PTAとして学校に寄贈しようと決意した1冊でした。
あ、いつものごとく地球全史スーパー年表はお忘れなく!
いつかお会いして聞いてみたいこと・願い
1)国立科学博物館に入る前のお仕事・生活
スペースの関係だと思いますが国立科学博物館に入る前のお仕事・生活がかなり割愛されてしまっているように思われます。
別の形でお話が聞けたり読めたりすると嬉しいなぁと思います。
2)留学について
本の中で
学部生から留学すると「日本人らしさが薄まる」
まだまだ寛容性の低い日本社会ではデメリットとなる面も多いため、
という記載がありますが、これは研究界隈でもそのような風土は根強いのか聞いてみたいです。
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