![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/150210842/rectangle_large_type_2_a0229dc1bf398417094e005d990fbc2b.jpeg?width=1200)
朝の散歩時のシャドーイングが瞑想になっている? 62歳からのロシア語29
学習言語の音声を聴き、その発音やイントネーションをマネして声に出す。これは外国語学習の基本ではないだろうか。このことでへんなことに気付いた。
難しいことをやりすぎたのでシンプルな音声データ
音声を流し、半呼吸遅れて実際にしゃべってみるわけだが、最初、私は失敗した。あまりにも欲張りすぎて興味あるYouTube番組を活用して発話練習してみたからだ。
この方法が悪いとは思わないが、私の能力を超えていた。基礎も固まっていないのに無理しすぎてしまったのである。
そこで、もっと基本的な学習者用に録音された音声を利用することにした。「改訂版 標準ロシア語会話」(白水社)である。
基本的な学習とはいうものの、この会話集は難しい。音声を真似て発音する前に、単語を調べたり、格変化などを確認したりする。
これだけでもかなり難しく、なんでこの部分で形容詞短語尾形になるのとか、この単語がなんで挿入されてるんだろう? なくてもいいんじゃないか? などと疑問が続出してくる。
それを一応は調べたうえで音声を聴いてマネして発音する。これをやって、シャドーイングに入るわけだ。
ちなみに、ネット上で評判を見てみたら、この「改訂版 標準ロシア語会話」は、内容がソ連時代末期なので古い、時代遅れ、音声が変なおっさんの声・・・などとネガティブにとらえるものもあった。
しかし、言語を学習するのに古さはあまり関係ないと私は思う。何よりもロシア語音声吹込み者のウラジーミル・ウーヒンの声質と発音が心地よいので、この音声を練習材料にしている。
散歩しながらのシャドーイングは集中力がそれる
単語や格変化などを確認したうえで、音声練習となるわけだが、まずは机上で流れる音声をマネして発音する。
そして翌朝の散歩の時間がやってくる。朝20分ほど散歩するのが習慣になっており、止められない。気持ちいいから。
そのときにスマホに移した音声を聴きいてシャドーイングをしていくわけだが、集中力を維持するのは難しい。
朝散歩は気持ちがいいがゆえに、いろいろな思いがが脳内を駆け巡り、いろんなことを考えてしまう。
そうすると、今ロシア語を聞いて発話しなければならないのに、頭にうかぶことに注意が向いてしまう。
「あっ、いけない。いま俺はシャドーイングをしているんだ」
はっと我に返り、ロシア語音声に注目する。
でもまた、頭の中にいろんなものが浮かんでしまう。すると再び「あ、まずい。ロシア語に集中だ、集中だ」と心の中で言って、聞こえてくるロシア語と同じことをモグモグと発音する・・・。
こんなことの繰り返しだ。今朝も同じような感じだったので、ふっと思った。これって外国語学習のシャドーイングではなくて「瞑想」しているみたいだ。
シャドーイングが瞑想になってしまっている?
それで、今朝散歩しているときに思い出したのが、3年ほど前に読んだ『マインドフルネス入門講座』(大谷彰著・金剛刊)。
いまこの本が手元にないので、記憶に頼るが、瞑想の基本は自分の呼吸に意識を集中すること。
誰でもが、呼吸から意識がそれていろいろなことが頭に浮かぶ(タッチ)。それに気づいたら、すぐに自身の呼吸を意識することに戻る(リターン)。
つまり、タッチ&リターン。というのだそうだ。
朝のお散歩シャドーイングは、まったくもって瞑想になっている。これは、シャドーイングの効果を薄めてしまうのだろうかと少し心配になった。
なお、お散歩シャドーイング時に気を付けているのは、人に出会ったら口を閉じること。黙る。そうしないと、いつ不審者として通報されるか分からない。
いいなと思ったら応援しよう!
![Hayashi Masaaki 林克明ジャーナリスト](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35947500/profile_dd00a4f94c9bfd797343fe1a0463c146.jpg?width=600&crop=1:1,smart)