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集団幻想 │決められた普通を疑う

普通と異常という概念は、あなたが決めるわけではありません。

集団が普通と異常の判断基準を決めるのですが、その基準を決める集団が狂っているとは、誰が判断できるのでしょうか。

狂っている集団が、何かを異常であると認める時、その何かは、別の集団からすれば正常かもしれません。

地震が起こって、津波が来る。海辺の近くには原子力発電所があって、そこから爆発音が聞こえた。放射能汚染が広まるかもしれないから一目散に離れるべきだ。

こういう判断を異常だと判断する人びとが多くいる社会は正常でしょうか。

集団は常に何かしらの幻想を抱いています。例えば、ファシズム国家の最終的な目的は国家の自殺でした。文字通り、片道だけの燃料を詰めて、仮想の敵と仮想の大義を抱えて、ボロボロの飛行機を敵に向かって飛ばします。

集団の幻想は、極端な所まで行ってしまうのです。

集団の決定が常に正しいことは、ありえなかったですし、これからもありえないことだと考えるのが通常のことでしょう。

あなたに生きづらさがあるとすれば、あなたを疑う前に、集団の幻想を疑った方が賢明です。

共通敵を常に探している社会では、敵をでっち上げることもあるのですから。



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