創作エッセイ(79)長編小説脱稿!

EPUB化作業中の図。

書き上げた喜び

先日8月10日、ついに長編小説「不死の宴 第三部冷戦編」を脱稿した。400字換算で516枚。総字数162084字。2021年に沖縄へ取材に行った後、書き始めているから、ほぼ3年かかっている。その前の第二部が4年かかっているから、少しは慣れたのか。
ようやくテキストファイルを電子書籍の形式EPUB3に組み上げて、達成感に浸っているところ。この満足感こそ執筆を続けるモチベーションだ。
Z年代のWEBディレクター時代に、散々ソースをいじってきたので、そんな時代を思い出してニヤニヤ。

Kindleプレビューアで、実際にタブレットで観た時の印象をチェック。

舞台は日本、そして名古屋も

 「第二部 北米編」では、1956年の米国東海岸を舞台にしたが、今回の舞台は1972年の日本。復帰直後の沖縄から、東京・大阪・名古屋を舞台に物語は展開する。
 当初は東京だけだったが、新味を出すため、名古屋市を舞台に加えた。ヴァンパイアの出てくる伝奇ストーリー、リアリティのために、当時中学二年生だった自分が活きていた名古屋市も舞台に加えたのだ。西城というキャラが名古屋市東区の出身で、物語の翌1973年には彼の母校を、作者(私)が受験しているという因縁もあり。
 調べていくうちに、現在の愛知県図書館にかつて米国領事館があったこと、占領期からのアメリカ村など、使えそうなネタがふんだんにあり、それが実際の作品でどう生かされたかお確かめください。

歴史的ターニングポイント

 1972年は、ピンポン外交、ニクソン大統領の訪中、日中国交正常化などの外交的な転換点である。中華人民共和国が中華民国と立場を変わり、パンダを始めとする微笑み外交で世界へ打って出た年。
 米ソ二大国の覇権外交に世界がため息をついていた時代。日本国内のムードを中学生の目線で感じていた私にとって、これは面白い時代だった。

日本SF胎動期のファンダム

 ハヤカワSF文庫の創刊をはじめとして、日本のSFが表舞台で華々しく活躍し始めた時代でもある。当時憧れた諸作家の皆さんを物語の中に、ひっそりとカメオ出演させてますので、それもお楽しみに。

これが正式な表紙になりました

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