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「うたかたモザイク」に見る人間愛

こんばんは。

水曜日は読書の時間です。

※読書感想文や評価を書くつもりはなく、読んで湧いてきた感情や
思い出したことを書き留める感じです。


今週の一冊
一穂ミチ「うたかたモザイク」(講談社)

甘くてスパイシーで苦くてしょっぱい、
人生の味わいをつめこんだ17の物語
どんな人にも、どんな日々にも、凸凹や濃淡、裏表はかならずあるから
そんな欠片を集めたこの本の中に、自分に寄り添う物語がきっとある。

作品説明欄より

恋や愛、ファンタジーやホラー
淡くキラキラしたものから、肉感的で官能的なものまで
それぞれが生きている人生の短編集

一人の作者がこれだけ違った文体や世界を作り出せるのかと感嘆。


この本では色んな愛の形が描かれているのだけれど

「肉感的で官能的な表現」というものに
今まであまり触れてこなかったなと思う。

どちらかといえば青春群像劇のような
淡くてキラキラしたものを好んできたので
エッセンスとしてそういうものがある作品は通ったことがあるが
言葉として生々しく表現されることにあまり慣れていない。

BLの話もあるのだが(一穂ミチさんがBL作家だと今知った)

僕がBL作品に触れた最後の記憶が
オノ・ナツメ(basso)さんの漫画を高校生の時に
「なんかオシャレだから」という不純な動機で読んでいたのが最後なので
20数年前の話である。

今見てもおしゃれ。

「自分って何が好きなのかわからない」と
永遠にのたうち回っているわたくしですが。


「人間」を感じられる人や作品が好き


ということだけは分かっている。
優しさ、愚かさ、体温。

そういう意味でもこの「うたかたモザイク」という作品は
様々な人間の形が見えて、情景が見えて
美しかったな。

短編集であり、それぞれに世界がぜんぜん違うので
自分にとって好みの作品が分かれるのも面白い。
(読んだあとレビュー見たら、皆「私はこれが良かった」と人によっておすすめしている話が違ってそれも良かった)


すっごく当たり前のことだけれど、
こうやって独身で生活している僕と
今このnoteを読んでくれているあなたとでは
生活も違えば
愛を向ける対象も違うし、形も違う。
でもどちらも、否定されるものではないし
時として濁っていたり重くなってしまったり
キラキラと輝いていたり。

その時その時の心の動きを大切にしながら
生活していくことが大事なんだろうね。
何をしたって、後悔が残らないなんてことはない

だって「神様はそない優しない」のだから。
(なんやそのペラいネットニュースみたいな終わり方)


また、明日ね。


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