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うつ病から一年の記録
昨年の春、うつ病になった。原因は色々ある。仕事のストレス、身内の不幸、住環境のトラブルが重なった結果、自然とうつ病になった。
そこから一年間のざっくりとした記録。
冬ーどん底ー
うつ病の診断が下りる前、とにかく泣いてばかりいた。会社のトイレで、自宅の風呂場で、日によってきっかけがあったりなかったりだが、だいたい毎日泣いていた。
その状態になるまでに、じわじわと悪化していく期間があった気がするけれど、覚えていない。気がついたら自力で這い上がれないくらいのどん底にいた。日々の生活を維持するだけで忙しくて、気づいたときにはどうしようもなくなっていた。
それでも会社へは行っていた。日に日に朝の腰が重たくなり、遅刻も増えたが、そこからかなり踏ん張った。
幸い、とは口が裂けても言えないが、周りに何人かうつ病の先達がいた。あるとき友人の一人とお茶をした。友人の話を聞き、こちらも会社の話をしているうちにべそべそ泣き出してしまった。人目のある場所で泣くなんて、いよいよ自分はおかしいのだと認めた。その日のうちに心療内科を調べ、電話した。
春ー休職ー
心療内科の予約を取ってからは、それ以前より僅かに心穏やかでいられた。それでも毎日泣いていたことに変わりはないが。
初めての心療内科では、不安と周囲の煩さとでイライラが凄まじかった。もともと大きい音は苦手だが、この頃は些細な音が気になってしようがなかった。イヤホンと、本を持って、静かに2,3時間待った。
先生に会う前に、個室で相談員の方とお話した。時間は測っていなかったが、1時間ほどだと思う。来歴、症状など細かく聞き出された。会社のこと、家族の話をしながらまた、泣いた。
気持ちが落ち着かないまま、精神科医?の先生の診断が始まった。聞かれる内容はほとんど相談員の方に話したことと重複していた。そこでもまた泣いた。
診断結果は「うつ病」だった。聞いた瞬間に、やっぱりな、と、重症じゃねえか、の思いでまた泣いた。
診断書を書いてもらい、持って帰った。その日、その後、どう過ごしたのかは正直覚えていない。
翌日、会社に診断書を提出した。朝のメールチェックやらが済んだ9時半頃、上司に「昨日病院に行っていまして、ちょっといいですか」と話を切り出した。けっこう緊張した。
報告したあとは上司の動揺が凄まじかった。「もちろん、休んでいいよ」と言われほっとした。「むしろ今日居て大丈夫なの?」と言われ、とりあえずその日が最終出勤日になった。
(うつ病の診断書を貰ってから休職に入るまでの期間は個人の裁量による。私はその日一日だけ簡易的な引き継ぎ資料を作って即、休職したが、友人には診断から仕事の区切りがつくまで1,2週間出勤し続けた猛者もいる。無理しないでほしい。)
そこから約2ヶ月、休んだ。最初のうちは役所で自立支援関連の手続きをしたり、やるべきことがあったが、1週間もすればやることはなくなった。
休職中のルーティーンはこうだ。
朝8時頃起きる。
午前中は動画などを見つつ絵を描く。
昼ご飯を食べ、軽く昼寝をする。
軽い昼寝のつもりが2時間経過。
夕方、早めに風呂に入る。
夕飯を食べ、うねうねする。
23時頃、就寝。
日によってばらつきはあるが、基本的な過ごし方はおおむねこの感じだった。
スーパーへ行くことはあれど、その他に外出することはほぼなく、休職期間が終わったあとは体重が減り、肌は白くなり、見るからに不健康そうになっていた。桜が咲いて、散ったことにも気づかないまま、春が過ぎた。
初夏ー復職ー
当初の休職期間を予定通り終え、医師の診断書を貰い、職場に復帰した。
復職したあとは、急にフルタイム、仕事は自分で探すもの、といういきなりのハードモードにかなりくたびれた。金曜日の夜には、疲れすぎて20時には布団に入っていた。休職期間との差に体がついていけず、復職翌日は午前半休を取ったし、一ヶ月くらいは週一のペースで休んでいた。
夏ー回復ー
夏になるにつれ、体はもとの調子に戻っていった。夏の暑さに負けたり、流行病にかかったりなどあったが、9月中頃くらいまでは比較的調子が良かった。なんで調子が良かったのかは、自分でもよくわかっていない。再現性がない。
秋ー悪化ー
10月に入り、体調が悪化した。朝起きられず、動き出せない。体もだるい。季節の変化による一時的なものだと思ったが、一向に症状は改善しなかった。毎日のように時間休や午前半休を使い、有給の残日数が減るにつれ心もすり減っていった。それまでできていたことができなくなった不安も相まってメンタルもかなり落ちていた。
冬ー後退ー
12月、服薬していた薬の量を増やすことが決まった。一歩後退したような感覚がした。うつ病は、一度回復したからと言ってそのまま右肩上がりで改善するではないらしい。特に冬は日照時間が短くなることもあり、悪化しやすい。
新春ー改善?ー
年末年始の休みを挟み、新年。普通に通勤できるようになった。薬のおかげか、一週間の休みでリフレッシュされたためか、理由ははっきりとは分からない。またも再現性がない。
まとめ
以上がうつ病から一年の記録だ。今後回復するか、悪化するかは分からない。
私の周りには精神病み友達が何人かいる。その中で、私より後に病院通いになった友達に、通院するにあたってのアドバイスを求められたことがある。私の経験が後進の誰かの参考になるかもしれないため、ここに記録を残す。
皆さんが、心穏やかに過ごせるよう、祈っている。どうかご自愛下さい。