見出し画像

しきたりって悪くないのかも?

今日は、向山こども園で行われた新しいホールの上棟式が行われました。
今回の上棟式の企画に至る経緯や、上棟式を通して感じたことをお伝えしたいと思います。


地域と子どもたちをつなぐホールの設計

向山こども園は、現在、年少棟とホールの建設真っ最中です。
少子化が進む中で、子どもたちだけでなく地域全体の人々に活用していただける場を提供することが大切だと考え、新しいホールの設計を進めてきました。
このホールは単に園の施設という機能だけではなく、地域のハブとして多くの人が集い、交流できる場所になることを目指しています。人が集うことによって、多様なリソースが集まり、子どもたちとつながっていけることは、大きな教育的な意味を持つと期待しています。

上棟式の開催決定の経緯

そんなホールの在り方を検討してきた「みちくさプロジェクト」。
このプロジェクトチームは、地域との園をどう結ぶかテーマに、毎月会議を重ねています。
その定例会の中で、「ホールが完成するのは3月だけど、3月では次年度の予定がすでに決まってしまっているのではないか?」という声が上がり、10月に上棟式を開催することが、ホールの存在を知ってもらう良い機会になるのではという話になりました。
この目的もさることながら、上棟式で子どもたちに「もちまき」を体験してもらいいい思い出を作ってもらいたい! 単純に楽しそう♪と思ったのが正直なところで、すぐにやることを決めました。

ちょうど、私の父であり前園長の一周忌が10月8日だったため、その日程を軸に検討を進めましたが、工事の進行に伴い、最終的には10月11日に上棟式を開催することが決まりました。

上棟式までの準備

園内では、地域の方々への案内状の作成や、ポスティングなどの準備が急ピッチで進められました。
そして、もちまきと言えば、当然お餅やお菓子を撒くのですが、小さい子どもたちにとってお餅は危険な食べ物であるため、おふかしにするというアイデアが出ました。(当日のサプライズで、なんと紅白のおふかしのおにぎりでした!)
さらに、おやつは、大きい飴などは食べるときに危険性もあるので、小さく個包装になっているものを選定したり、卵や牛乳、小麦などを使用していないものの選定なども管理栄養士を中心に進められ、当日までに、5000個のおやつが用意されました。
また、園内で営業していただいているカフェで提供しているマフィンもプレゼントしようと考えましたが、アレルギーを持つお子さんも多いため、アレルギーフリーのマフィンも提供できるようにカフェに依頼しました。
さらに、日本の文化として紅白餅は外せない!ということで、地元の老舗の餅屋さんに発注しました。

当日の式典ともちまき

当日は、屋根の骨組みの組み立てがギリギリまで続き、その後、急ピッチで式典のために場内の整備が進められました。
式典自体はキリスト教式で行われ、大人の参列者による式典が終わった後、子どもたちが場内に入り、待ちに待ったもちまきがスタート♪
工事関係者の方々が高いところから餅やお菓子を撒き、子どもたちの大歓声が響きました。喧嘩になるかもと思いましたが、夢中でお菓子を拾う姿はとても楽しそうでした。

このイベントは、駐車場が満車になるほど多くの方々に来ていただき、多少のご迷惑をおかけしつつも無事に終えることができました。

伝統行事の意義を再確認

上棟式のような伝統的な行事は、時には億劫に感じることもありますが、今回開催してみて、本当に良かったなと感じました。何より、多くの方々に支えられていることをしみじみと実感しました。
保護者の皆様や近隣の方々、そして地域の高齢者や関係者の方々、工事関係者の皆様、そして何より園のスタッフのみんな…。多くの人々が協力してくださったからこそ、子どもたちにとっても大満足の一日となったのだと思います。

そのような意味で、伝統行事である上棟式は、これから何十年もこの地に立つ建物を囲んで、改めて人のつながりを感じるための仕掛けなのかもしれないなと思いました。

「ののはなホール」は、多くの人々が繋がり、小さくても多様な輝きが集まる場所として、その屋根を高々と空に掲げることができました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?