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行事にある2つの側面

明日はいよいよリトルオリンピック。
年中と年長の子どもたちが、午前と午後に分かれてこれまでの成長を見せ合う、子どもにとってドキドキワクワクのイベントです。
今回は、行事の持つ2つの側面――子どもから見た側面と、大人から見た側面――について考えてみたいと思います。


子どもにとってのリトルオリンピック

まず、子どもたちの視点から見ると、最も大切なのは「この日が楽しかった!」と心から思えることです。
もしかすると、朝は緊張や不安から「行きたくないな」という子もいるかもしれませんが、行事を含めた前後の期間が終わった時、最終的には「自分たちはすごいことができた」「この仲間で良かった」と感じてもらえるような一日にしたいと考えています。

年中さんは、小グループでこれまで遊んできたことを披露し、保護者の方の参加を通じてより一層楽しい時間を過ごせるよう工夫しています。
年長さんは、一歩進んで勝利を目指して、自分たちで考えた作戦や練習してきた成果を、保護者というたくさんのギャラリーの前で発揮する日です。
大好きなお父さんやお母さんが応援してくれることで、子どもたちはいつも以上に力を発揮するでしょう。
私たち保育者としても、子どもたちが楽しみながら最高のパフォーマンスを発揮できるよう全力でサポートしていきたいと思っています。

大人にとってのリトルオリンピック

一方、大人の視点から見ると、行事には「子どもたちがどのように成長しているかを示す」という大切な役割があります。保護者の方に対して、家から送り出している子どもたちがどんなふうに育っているのか、子どもの姿を通じて伝える責任が私たちにはあると思っています。

ただし、これを達成するために、子どもたちに無理やり練習させて決められた動きをさせるのでは、本当に大切な「非認知能力の育ち」を子どもの姿でお見せすることは残念ながらできません。
子どもたちが自分で考え、判断し、動く――その姿こそが、私たちが目指す教育の成果です。ですから、保育者はそのプロセスをしっかりサポートし、自然な形で子どもたちの育ちを見せることが重要です。
それは時に、急に今までやっていなかったことを始めたり、勝負の途中で全員で相談が始まってしまったりすることもありますが、その姿の中にこそ、子どもたちの育ちがあるので、普段通り、子どもたちをサポートしていきます。

とはいえ、これを保護者に伝えるには難しい面もあります。
私たち保育者は、子どもたちが楽しむ姿を見せながら、同時にその成長を説明しなければなりません。
そのため、イベントの司会進行を通じて解説を加えたり、外に長時間いることができない方のために中継をしたり、子どもも含めて、終わった後に家でゆっくり見られるようにアーカイブ配信を行ったりする工夫が必要です。

準備と配信の工夫

残念ながら、今日は天候があまり良くないので、園庭にはシートを張り巡らせて、土が濡れないように準備を進めています。そのため、配信機材の設置は当日の朝になりそうです。
今回は6台のカメラとパソコンなどを使って、コロナ禍で培った配信技術を駆使し、動画の撮影や配信を行います。
保護者の皆さんが対面でもオンラインでも、子どもたちの成長を感じられるように、できる限りの準備を進めています。


今回は職員室に配信基地を作りました

私たち保育者は、子どもたちが自分らしく楽しみながら成長できるようサポートする一方、保護者にはその育ちをしっかりと届ける役割を担っています。
行事当日は、対面の保護者には現場の熱気を、そしてオンラインで中継を見ている家族の皆さんにも、その熱気が伝わるよう、全力で準備を進めています。

リトルオリンピックが、子どもたちにとって素晴らしい一日となり、保護者の皆さんにも子どもの成長を感じていただける一日になることを願っています。

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