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1人を観察するって面白い

雨の日は外遊びができなくて残念ですが、そんな日だからこそ気づける子どもの成長があります。今日は、下の娘と過ごす中で感じたことや発見したことをお話ししたいと思います。

急遽、2人でのお出かけ

お出かけ直前に上の娘が「寒い」と言い始め、熱を測ると少し熱が出ていました。
急遽、上の娘は家でお留守番することになり、下の娘と二人でのお出かけに変更です。雨も降り出していたので、本当は公園で遊ぶ予定だったのを、室内遊びができる施設に行くことにしました。

いつもは姉にくっついて動くことが多い下の娘が、この日は「自分でどうするか」を考えられる状況になりました。
わたしも3人年子の3番目で、常に姉の後をくっついて歩いていたので、親と2人で自分の思った通りに動けるのは、特別な感覚なのだろうなと思います。
遊び場に入ると、最初に低い橋を渡り、「赤ちゃんのときはできなかったんだよね」と誇らしげに話してくれました。
前にも言っていたのことがあるので、よほど、この橋を渡れるのがうれしいのだと思います。

見守る中で感じた慎重な性格

遊び場には、木の玉プールやままごとのおうちがあります。
下の娘はままごと遊びが大好きなので、いつものようにすぐままごとのおうちに行くのかと思いきや、意外にも木の玉プールで遊ぶのです。
今日はそんな気分じゃないのかな?と思いながら一緒に遊んでいると、たまに視線をままごとのおうちに向け、遠くからじっと観察しています。よく見ると、ままごとのおうちの中にほかの子が遊んでいるのを気にしているようでした。

「入りたいけど、誰かがいるのはちょっと嫌だな」という気持ちが伝わってきました。
背中を押してあげたほうがいいのか迷いましたが、「ここは本人が決める場面かもしれない」と思い、しばらく見守ることにしました。
すると、何度かままごとのお家の近くまで行き、最終的には、おそらく娘のの1個下の学年、見た感じ2歳になったばかりくらいの女の子が遊んでいるときに、決意した様子で入っていきました。
意外と慎重で自分のタイミングを大事にする一面が見えた気がしました。

想像力が広げる遊びの世界

いざ遊び始めると、他の子が使わなかったカレーのルーのおもちゃを手に取り、「これ、チョコレートにしようかな」「チョコサラダだよ」と新しい遊び方を生み出していました。
本当は、いろいろな道具や素材を使いたい様子ですが、これもまた、近くに行ってみるだけで、声をかけたりとってくることはありません。
以前は、何も考えずにとってきて、ひやひやしていたので、ずいぶん変わったな~と思いながら見ていました。

最初に使えると思ったのはこちらだけのようです
本当はこれを使いたかったんだよね。でもそんな日もある。

使いたいものが使えないとどうするのかを見ていると、意外とたくましく遊び始める娘。
カレーのルーをサンドイッチやご飯に見立て、いろいろな料理を作る様子に驚きました。
一つのおもちゃを自由に想像力で変えていくその姿は、ちょっと頼もしく見えました。

交互に並べて、何かに見立てて食べさせてくれました
自分でも積み方を変えて、食べる真似

他の子が使っている調理器具に憧れつつも、無理に取ることをしない様子は印象的でした。
普段、姉と一緒だと姉のものを勝手に使ったり、怒られるとものを持って一目散に逃げて行ったりして、上の子を泣かせたりしている場面もあるのに、今日はとても慎重でつつましく振る舞っていました。

自分で決めた「帰るタイミング」

しばらくルーで遊びながら、ほかの子が帰るのを待っていたようでしたが、そのうち、ごろんと寝っ転がり始めました。

さすがに想像力の限界だったかな?

いつまで遊ぶのかな?とみていると、娘のほうから「もう帰る」と言ってきました。有料の遊び場だったので、「もっと思い切り遊べたら…」と思う親心もありましたが、自分で決めたことを尊重して、帰ることにしました。
帰り道では、滑り台をもう一度だけすべったりして、気持ちの整理をつけている感じでした。
少し不完全燃焼だったかな?と思っていましたが、家に帰ってお風呂に入っているとき「今日、やまがた(初めて行った室内の遊び場が山形だったので、室内の遊び場を『やまがた』と呼んでいるようです)楽しかったね」と言っていました。
それはよかった!

雨の日に見えた、ちょっと大人な一面

今日の遊びを通して、下の娘が「自分で考えて行動する力」を少しずつ身につけていることに気づきました。
家では姉の後ろをついて回ることが多いけれど、こうして一人で遊ぶ時間があると、成長がしっかり見えてきます。
保育の中では、大勢の子を同時進行で見ていくので、1人を追うというより、数人の関係性を追ったり、遊びの流れを把握しながら援助を考えるという見方をすることが多いので、ゆっくり一人を1時間近く観察することはあまりありません。
そのため、近くで表情や声を聴きながらゆっくり観察できるのは、本当に興味深く、とても貴重な時間でした。

どんな日でも、子どもの中には新しい発見が詰まっています。次の雨の日には、またどんな姿を見せてくれるのか、ちょっと楽しみです。

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