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学生さんに聞かれて、改めて考えたこと

先日、就職活動のために見学に来た学生さんと話す機会があり、その中で「向山こども園の良さは何ですか?」という質問を受けました。
この質問は、まるで私が面接されているかのような気分で笑いそうになりましたが、非常に大切な問いだと思い、この記事にまとめることにしました。


向山こども園の良さとは?

「向山こども園の良さ」とは、私たちが学生に面接の際に尋ねることもあれば、保護者からのフィードバックとしていただくこともあります。
しかし、最も大切なのは、日々こども園で生活している子どもたちにとって「向山こども園ってこんな場所だよね」と感じてもらえることだと考えています。

管理者としての私の立場から見ると、どの視点からこの質問に答えるかで答えは大きく変わります。子ども、保護者、保育者、地域、さらには社会的な幼児教育の立場、それぞれが異なる見方を持っています。

子どもにとっての向山こども園の良さ

学生さんに答えた際、まずは子どもの視点での向山こども園の良さについて話しました。
それは、子どもたちが「やりたいことをとことんできる」環境が整っていることです。自然環境の中で体験したり、命と触れ合ったり、保育室での様々な拠点やごっこ遊び、ゲームなどを通じて感じる人と活動することの楽しさを感じたり… そんな体験が日常的にあります。

さらに、やりたいことだけでなく、「これをやりたくない」という意思も尊重される環境も大切にしています。この自由と自己表現の場がなくなってしまうと、保育自体をやるの意味がなくなってしまうのではないかと考え、常にこの点には気を配っています。

保護者にとっての向山こども園の良さ

次に、保護者にとっての向山こども園の良さについて考えると、職場が変わっても子どもの生活環境が変わらないこと、また、多様な保育サービスがあることが大きな魅力だと思います。
しかし、子どもを第一に考えているために、保護者の利便性が多少なりとも犠牲になる部分も出てきます。

とはいえ、向山こども園は「子どものための園」なので、保育の質を保ちながら、保護者のニーズに応じて利便性を向上させることを今後も模索し続けたいと思っています。

保育者にとっての向山こども園の良さ

保育者にとっての向山こども園の良さもまた、非常に複雑です。最大の魅力は「自分のやりたい保育ができる」ことだと思いますが、それだけでなく、ライフワークバランスが取りやすい環境や、職種の選択肢があることも大切なポイントです。また、休みが多いという点も働く上での大きな魅力です。

さらに、人間関係が良好であることも職場の重要な要素です。これらを維持し、サポートすることは管理者としての私の責任だと考えています。

向山こども園の柔軟性と変化への対応力

これらの様々な視点から、向山こども園がどんな園であるべきかを常に考えていますが、私が特に意識しているのは「柔軟性」です。
子どもや保護者、保育者にとっての園を追求する中で、社会情勢や価値観の変化に対応し、挑戦できる土壌を持っていることが、向山こども園の最大の強みだと思います。

この柔軟性は、園のトップだけでなく、子ども、保護者、保育者全員が変化に対応し、柔軟な思考と行動を持っていることが前提となります。
この前提があるからこそ、子どもたちに合わせて園庭の地形を変更したり、保護者のニーズに応じて制度を調整したりすることが可能となります。
また、ボランティアの募集に対して、保護者が迅速に協力してくださることも、園の柔軟性を支える重要な要素となっています。

向山こども園の良さは、単に制度やサービスの充実度だけではなく、園に関わる全ての人々が柔軟に対応し、共に成長していける環境にあると感じています。これは一朝一夕で築けるものではなく、長い時間をかけて培われた向山の文化の一部だと思います。

見学に来た学生さんには、この深い意味まで伝わりきれなかったかもしれませんが、向山こども園の魅力が、関わる全ての方々との協力によって作られていることを改めて感じ、感謝の気持ちでまとめました。

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