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音楽生成AIと保育

最近、AIを使った保育の可能性について考える機会が増えてきました。
今日は、音楽生成AIの活用について考えたことを書きます。


向山のYouTubeチャンネルの番組

先日は、園で行われた「お魚祭り」の様子を保護者の方々に共有するため、YouTube用の動画を制作していました。
向山こども園では、保育者との対談番組のほかに、Vlog形式のヤマログ、保育者がレポーターとして活動を紹介するプレイレポート、子どもたちの様子を記録したドキュメンタリームービーなど、さまざまな限定配信のコンテンツを作っています。
これらは外部には公開していませんが、保護者の皆さんには好評をいただいています。

AIを使った音楽制作の挑戦

今年もお魚祭りのドキュメントムービーを作ろうと思い、昨年や一昨年の経験を振り返りました。
一昨年は、私が書いた文章をAIがナレーションとして読み上げる形で映像を作成しました。
そして昨年はJ-popの曲を使って、子どもたちの様子を表現しました。
今年は何の曲にしようかな?と考えていた時、「オリジナルの音楽を作ってみよう!」という気持ちがふと湧いてきました。

試しにChatGPTで歌詞のの概要を作り、音楽生成AI「suno」に依頼して曲を作ってもらったところ、期待以上の素敵な曲がすぐに完成しました。
その曲に子どもたちの映像を合わせて編集をしてみると、ぴったりの曲に子どもたちの映像が重なり、とても楽しく4分弱の動画にまとめることができました。朝早くから妻と娘にどや顔で自慢し、職場でも、おさかな祭りを企画してくれた厨房スタッフや他の保育者たちと共に映像を見せて満足していました。


子どもたちとのアイドル曲作り

先週から年長の子どもたちが、「アイドルのステージをやりたい」といっていました。その中で、自分たちの曲を作りたいという希望を持っていたのですが、具体的なイメージや歌詞を作るのは難しそうでした。
そこで、朝の私たちのAI音楽制作の興奮を共有していたフリーの保育者が私のところに子どもたちを連れてきてくれました。
今日は、もうおひるごはんだったので、時間がなかったのですが、AIを使ってアイドル風の曲を作ってみようと思いました。

とはいえ、アイドルの何たるかも知らないおじさんの私。
若い保育者からアイドルに関するキーワードをいくつか集め、それをもとに生成AIを使って歌詞と曲を作成。
結果はこの通り。


子どもたちと楽しい時間を過ごす準備が整いました。

AI活用への抵抗感と保育への可能性

AIを使って曲を作ることに対して、正直「邪道ではないか?」という気持ちもあります。しかし、AIを使わずに子どもたちと一緒に曲を作るスキルは私にはなく、もし時間をかけて手作業で作っていたら、出来上がったころには子どもたちの興味が薄れてしまうでしょう。
また、既存のアーティストが作った曲を使うことは手軽ですが、プロが手掛けた作品は音楽だけではなく、映像やダンスなどもすべて完璧なコンテンツにしあがっているため、大人の影響が強く、子どもたち自身のイメージや創造性が引き出されにくいと感じます。

そのため、AIを使ってオリジナルの曲を作り、子どもたちが自由にイメージを形にして踊ることが、保育において大きな価値があると感じています。
確かに、AIを使うことには抵抗感がありますが、現代の子どもたちが接している音楽も、どのように作られたかはあまり知られていないことがほとんどです。それなら、AIを使って一緒にクリエイティブな遊びをすることも良いのではないかと私は思っています。

生成AIとの付き合い方

もちろん、何でもかんでもAIを使えば良いとは思っていません。
しかし、子どもたち一人ひとりの「やりたいこと」に応えるためには、AIをうまく活用することが重要だと考えています。
生成AIを適切に活用し、子どもたちと一緒に創造的な活動を行うことで、これからの保育がさらに豊かになる可能性が広がると感じています。

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