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子どもたちと楽しむ自由な音楽の形

向山こども園には、多彩な才能を持つ保育者がいます。
例えば、走ったり体を動かすのが好きで鬼ごっこなどを思いりき楽しめる保育者や絵を描くのが上手な保育者、子どもと丁寧に関わることが得意な保育者、そして保護者対応が非常に上手な保育者まで、各自が持つ個性と特技が光っています。

今回は、その中で、音楽が大好きな男性保育者のお話を紹介します。
この保育者は、入職前からピアノが非常に上手だと聞いていましたが、それだけでなく、ドラムやギター、ベースなど多様な楽器をプロ級に演奏でき、さらに作曲や編曲まで手がけることができます。式を振ることまでできる彼の音楽的才能は、保育の現場でも大きな役割を果たしています。

子どもたちと一緒に楽しむ音楽

最近、この保育者は「miniあかねフェス」というイベントで、子どもたちと一緒に「働く車」をテーマにした音楽を楽しむステージを作り上げました。その後、勢いそのままに、自分が担当する時間には、ステージを設置し、子どもたちと一緒に演奏を楽しんでいる姿が見られました。
子どもたちもそれぞれの形で参加し、ステージで一緒に音楽を奏でたり、歌ったり、踊ったりする子がいる一方で、ちょっとだけ覗きに来る子や興味深そうに見守る子もいたようです。

音楽の楽しみ方と保育のあり方

保育の現場では、よく子どもたちが整列し、みんなで声を揃えて歌う場面を目にします。
これは非常に重要な経験であり、協調性や集団での一体感を感じる素敵な体験だと思います(高校の合唱祭、燃えたな~なんて思います)。
しかし、音楽の楽しみ方は「みんなで揃える」ということに限られるものではありません。ところが、歌唱指導の研修会では、童謡やクラシック音楽を中心に「いかに美しく歌うか」や「正確に歌詞を発音するか」に重きが置かれることが多く、特訓に近いように感じることもあります。
それももちろん大切なプロセスではありますが、私は彼の保育を見ていて、「もっと自由な音楽の楽しみ方があるよな」と感じています。

歌う子、踊る子、観客として見る子、ちょっとだけ様子をうかがう子――それぞれの形やペースで音楽に触れている子どもたちの様子を、楽しそうに目を輝かせながら話す姿が印象的でした。

楽しさを伝える保育の魅力

大人や保育者は、つい「教える」という役割に焦点を当てがちです。
しかし、何かを教える前に、その活動や出来事の楽しさや面白さを伝えることができる保育者は、非常に魅力的だと感じます。
特に音楽のようなクリエイティブな分野では、楽しさが自然と子どもたちを引き込む力を持っています。

自分が興味を持ったり、楽しいと感じたことに対しての学びは、無理やり押し付けられるものとは異なり、エネルギーややる気が格段に違ってくるなと、私は実感しています。
私は仕事が趣味的なところがあるので、クリエイティブだったりアート的なことが好きな人がまぶしく見えます。

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