
【本】私の生活改善運動
家大好き人間として、この本は読んでおきたいと思っていた。
私の生活改善運動
安達茉莉子(著)
安達さんの本は「臆病者の自転車生活」を読んだことがあり、二輪車を卒業した私にとって夢想に耽ることのできる本の一つである。
語り口も好きだし、ポジティブだけでなくネガティブな感情も共感も多く、こんなエッセイが書ければと憧れの存在だったりもする。
自転車の話を読み終えたので、今度は生活改善運動についてを読む。
〇〇運動って何かを変えるための活動だから少し大げさに捉えてしまうが、自分の生活であれば少し大げさの方が変え甲斐があると思った。
冒頭の引越しの話、本棚の話と続くが、著者本人が影響を受けた人々の考えやアドバイスも魅力的だ。
以前、スリップドレスを量産したことがある。
手触りの良い薄手の布が手に入ったので自分用を含む8枚ほど作り、親友たちにプレゼントをした。
贈った一人の彼女は、未だそのスリップを使ってくれているとの事。
「あなたのスリップ。傷むどころか使うたびに艶が出て着心地が良いのよ、気持ち悪いわ」
服って消耗するから当然毛羽だったり擦れたりするのに、艶が出るってどういうことと聞かれたから、シルクだからと思うと答えると
「本当にそれだけかしら、気持ち悪いわ」
と、気持ち悪いを連呼していた。
私も使っているが、着心地は変わらず良いので最高の褒め言葉だと受け取る。
本を閉じた後、台所へ直行し砥石を出した。
切れが悪い包丁をなだめながら使っていたのだが、研ぐ手間など大したことはないのに、何がそんなに面倒だったのか。
包丁は切れ味を取り戻し、これまた面倒で2日放置していた葱を切った。
サクサクの切れ心地、断面も美しい。
葱の持ちが悪くなったのは暑さが原因と脳内で言い訳をしていたが、断面がシャープではないから傷みやすくなっていたのは間違いない。
今日の小口切りの葱は、冷凍せずとも長持ちするだろう。
自分で選んで、自分の生活環境を整える。
比較的出来ている方だと思いつつも、まだまだ足りない。
積極的にライフワークに取り入れよう。
猫はヘソ天を覚えた。
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