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年上の人が好きになったのは、十になる頃。 いつでもどこかで、ふらっと友だちを作っては連れ…
1日の、飲める限度までもらった薬を飲んでも、気持ちが収まらない時がある。ここ2年位で、急に…
剣の意匠など、見てもわからなかった。 自分の手に馴染んで使えれば良い。 大伯父はそう教え…
私は、およそこの世のものではない恐怖の人物と対峙した…はずだった。 なぜ過去形なのか。 そ…
完全に終わった。もう、無理。 私の物語はもうすでにここで途切れた。あとはもう知らない。勝…
真っ白な雪原に、一つ、また一つ。真っ赤な雫が落ちた。 かつて『猟犬』と呼ばれた私にも、…
若者は猿に言いました。 「ずいぶん立派な首飾りだな。お前はどこかの偉い人かい?」 猿は傷口の痛みにキャッキャと鳴きましたが、若者が自分を傷つけるわけではないのに気が付いていたので若者にしがみついていました。 若者は、猿が首もむず痒そうにしているのを知っていました。 警戒心の取れた猿に、首飾りを少しずらして洗ってやろうと首に触れた時 猿は自ら首飾りを取りました。 すると、若者はアッ!と目を覆いました。 そこには裸で首飾りを持っている女が現れたのです。 女は少し笑いながら若者を見
昔々あるところに、神が死んだ国の若者が泣いておりました。 大切な存在を失ったのです。 何を…