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詩「母は何人?」
二人の母
私には二人の母がいる
生みの親と育ての親
父が再婚する前と後
実家の母と寮母さん
というような二人の母が
いるわけではない
私には二人の母がいる
だが幼い頃から中年となった今まで
ずっと同じ母である
私には二人の母がいる
思い出の中の母といまの母
私の母だとの自覚がある母とない母
認知症になる前と後
というように母は一人でも
ずっと同じ母ではない
私には二人の母がいる
だが本当は二人どころか
何人もの母がいるに違いない
私には二人の母がいる
私が見ている母と見ていない母
私が知る母と知らない母
私の想定内の母と想定外の母
というように二人の母は
さらに増え続けていくのかも知れない
私には二人の母がいる
そして幸いなことに
どちらの母も私は好きだ