俳句「春の昼」
春昼やとろみつけたる母の水
誤嚥は高齢者を介護する者にとって注意しておきたい事柄の一つだ。父が亡くなったとき、看取ってくださった医師は、「老衰としておきます」とおっしゃった。実際のところは、誤嚥性肺炎だったと思う。
母も飲み物や時には自分の唾で噎せることがある。それで、2,3年前から「とろみ剤」を用いるようになった。冷たい飲料でもよく溶けて、水やお茶などに入れてもすぐにとろみがつく。料理にも、長芋とかオクラとか、すり下ろした蓮根とか、粘りのある物をよく用いる。こちらは誤嚥を防ぐというよりも食べやすいという理由からだが……。
今朝、用意したとろみをつけた水は母が起きてこないので、まだテーブルの上にある。
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