挑戦の文字が収まりきらず冬
十数年ぶりに聞いた「アドベントカレンダー」の単語に、幼き頃の思い出がふわっと蘇りました。
実家には布製のアドベントカレンダーがあって、マジックテープでペタペタ飾りつけるタイプ。どちらがどれを貼るか、弟とよくケンカしたものです。
さて、「1人1日noteを書いてアドベントカレンダーを完成する」という何ともおもしろそうな企画を、今年の7月に出会ったキャンピングカーで日本一周中ボーイ・ぐっちーが計画してくれました。
こりゃ乗らないと損だ!と思い、一番ヒマそうな日程を選択。案の定といいますか、直前にドタバタ書いています。私をご存知の方は通常運転だね〜と、はじめましての方はそういうタイプね〜と納得ください(笑)
(アドベントカレンダーと企画の詳細は、ぜひぐっちー本人の記事をどうぞ↓)
テーマはふわっと「今年を振り返る」。近年稀に見る挑戦の年だったので、編集と俳句に絞って書こうかなと思います。
【編集】フリーの編集者、ガチャ・空き家で地域を編集する
今年3月に、宮崎県新富町の地域おこし協力隊を卒業し、晴れて個人事業主になりました。
「フリーの編集者・ライター」を名乗り、ありがたいことに宮崎に移住してからのご縁のみでお仕事をいただいております。
地域のイベントや人に関する記事作成(取材・撮影・執筆)、チラシ・リーフレット制作が多いですが、おもしろいところでは南北朝時代の入門本の編集・執筆もしました。
あとはガチャガチャですね。町のお店のクーポンが当たる(かも)という触れ込みで、月1回程度の頻度でイベント出店しては「ガチャガチャいかがっすか〜」という謎な声かけをしています。
お得なクーポンという足を運ぶ強いきっかけと、必ずカプセルを開けてもらえるユーモアに満ちた広報媒体を組み合わせた結果、誕生したこの事業。昨年度から始め、独立後も継続できるかが課題でしたが、お店の協力もあり、なんだかんだ続けられております。
それから5月に空き家を購入しました。200坪の土地・家屋付きで80万円!改めてみても、お買い得な価格ですね(笑)
その分、改修には時間とお金がかかっていますが、たくさんの方の力を借りながら楽しくリノベーションをやっております。
この空き家は、自宅兼学校に行きづらい子や地域の子どもたちの居場所として、そして私がこの地区に住みたいと思ったきっかけである、地区の文化「盆踊り」を伝承する場所として、開放したいと考えています。
編集者・ライター、ガチャ、空き家リノベ…。一見するとバラバラな活動に見えますよね。
でも私にとっては、町の取材をして記事にするのも、ガチャガチャで人を呼び込むのも、空き家に居場所をつくるのも、すべて「地域の編集」という一本の軸の上にあります。
地域おこし協力隊時代は、地域を主軸に活動するのは至極当然のことでしたが、独立してからも地域に足をつけた仕事ができているのは、本当に嬉しい限りです。
【俳句】句集や展示に初チャレンジ、俳句教室も開催
職業が編集者・ライターなら、本業は俳人。日頃からそう自己紹介するほど、私は俳句とともにあります。
大学が俳句専攻で、卒業制作は俳句を300句詠むこと。スマホは俳句のメモ用紙であり、大学時代の同級生と俳句の会を立ち上げて以降、社会人になってからも月1の頻度で句会に参加してきました。
が。「これが自分の作品です」と見せるモノもなければ、仲間以外へ積極的に見せびらかすこともなかったため、俳句好きという特性はあまり活かされてきませんでした。(マイナーという理由もあるでしょうが)
そこで一念発起してつくったのが、初句集『ぽぽぽ』。知り合いにイラストをつけてもらい、俳句に馴染みがない人も手に取りやすいよう工夫した一冊です。
ところで句集のセオリーって、「文字のみ・縦書き・明朝体・フォント統一・均等割付」なんですよ。(もちろん異なる句集もたくさんありますが)
俳句に親しみがない人が、今どきワードでも見かけない均等割付で、ずら〜と文字だけが並ぶ本なんて、読みます? いや読まないでしょ〜。
というわけで、セオリー全ぶっ壊しでチャレンジしたのが、今回の句集です!
そして12月11日〜15日には、宮崎市内のギャラリーで開催される「eto展 ヘビ博」に俳句を出展します。こちらも絵描きの友達に俳句の額装をつくってもらい、俳句を知らない人でも目に留まるような作品にできたらな〜と思って鋭意製作中です(ギリギリ!)。
自分の作品を表に出す活動とは別に、高齢者向けの俳句教室を開く機会もいただきました。かねてから俳句のおもしろさを広められたらな〜と考えていたので、渡りに船でした。
俳句の歴史をさくっと読み解きながら、「なぜ季語があり、5・7・5音なのか?」という根幹に迫り、なんとなく理解したところで、ゲーム感覚で俳句をつくり発表する。ここまでで、たった1時間。
ほんまかいな、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、案外簡単に俳句、詠めちゃいます。最初は表情が固かったのに、発表する頃には、みなさん笑顔になっていたのも印象的でしたね。
【まとめ】もっと自分らしい自分へ、スタートした一年
これまでも好き勝手に生きてきた私ですが、今年は個人事業主として、俳人として、念願の働き方、往年の願いが叶った、新たな門出の一年でした。
とはいえ、スタートしたばかり。仕事配分めちゃくちゃとか、心の余裕なさすぎとか、空き家のリノベが遅れているとか、至らないこともたくさん。自分の弱点や課題を目の前にぶら下げられた年であるともいえます。
「弱みなんてみたくな〜い!」と後ろ向きに走ってるときが多い気がしますが、まあスタートしちゃったので、来年はもっと楽しむだけ!! 春には空き家に移り住むぞ〜!
そうそう、一応宿泊スペースもつくる予定なので、もし宮崎へお越しの際はご一報ください。「通り過ぎる町」なんて言われる新富町が、実はおもしろいところだってご案内しますから!
ところでタイトルが俳句になっているって、気がつきました?