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けふの一句/5月26日
炎天の真つすぐな道真つすぐに
志ん朝の口調で真つすぐを「まつつぐ」と読んで欲しい。道案内をするときの「この通りをずーーーつとまつつぐに進んでよお」といふときの「まつつぐ」である。いはゆる江戸弁であるが、「まつすぐ」と「まつつぐ」は微妙にニュアンスが違ふといふ説を読んだことがある。「まつつぐ」の方が前が開けてゐるらしい。そのイメージから炎天を選択した。
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見えない傷(春陽堂書店)
著者:北大路 翼
二〇一七年以降の作品から厳選収録。新宿の片隅から世の中を憂う第三句集。これまでの“アウトロー”とは異なる、加藤楸邨からの”本格派”の系譜。
|この記事を書いた人
北大路 翼(きたおおじ・つばさ)
1978年5月14日、神奈川県横浜市生まれ。種田山頭火を知り、小学5年生より句作を開始。2011年、作家・石丸元章と出会い、屍派を結成。2012年、芸術公民館を現代美術家・会田誠から引き継ぎ、「砂の城」と改称。句集に『天使の涎』(第7回田中裕明賞受賞)、『時の瘡蓋』、編著に『新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」アウトロー俳句』『生き抜くための俳句塾』『半自伝的エッセイ 廃人』『見えない傷』など。新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」家元。「街」同人。砂の城城主。
Twitter:@tenshinoyodare
連絡先:shikabaneha@gmail.com