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40代前半更年期前から始める骨粗鬆症予防!健康な骨を作る習慣5つ

健康な女性であっても骨密度は、30歳代後半から減少し始めます。

これは、エストロゲンの減少によるもので、閉経以後は急速に減少し骨粗鬆症を予防をしないでいると、転ぶ、ぶつける、くしゃみなど何かの拍子で骨折しQOLの低下、健康寿命ばかりでなく寿命も縮めることになります。

骨折り損のくたびれ儲けという慣用句があります。

これは苦労したにもかかわらず成果が上がらず、疲労だけが残ったことを意味します。

本当の骨を折るとどうなるでしょう?


痛い → 治療 → 治療代の負担動けない → 不自由 → QOLの低下
筋力の低下・萎縮 → 痛い・動かない → リハビリ 
外出ができない → ストレス → うつ
生活ができない → 介護が必要 → 人的負担・経済的負担

儲けどころか大きな痛手ですよね。

骨粗鬆症を予防するには、更年期に入る前から生活習慣を整えていくことが重要になります。

骨粗鬆症になるリスクー私は大丈夫?ご自分のリスクを見てみましょう


骨粗鬆症になりやすいかどうか
わかる方法をお伝えします。

FOSTA指標といいます。

アジア8カ国・800人の女性を対象として行われた調査の結果で年齢と体重と骨密度との間には、密接な関係があることわかっています。

簡単に計算できますので

自分の傾向がわかるだけでも違いますよ!

計算式は、コチラ (←クリック)

若くても、無理なダイエットをしたことがある、月経不順だった、産後長く月経が来なかった、日に当たらないなどによりすでにリスクが高い人もいます。

もし、自分が高リスクや中リスクであれば、医療機関を受診して一度骨密度を測定してもらうことをお勧めします。

低リスクでも閉経以後5年間の間に20%骨密度が減少するといわれています。

40歳代前半、月経があるとき(エストロゲンがある時)は骨密度の減少に備えて高い骨密度を維持しておくことが必要です。

もともとが低ければ、あっという間に骨粗鬆症になってしまいますから。


骨密度を維持する・減らさないために必要な5つの習慣

1.食事


1)カルシウムを積極的に摂取する

1日のカルシウム摂取の推奨量は、女性18歳~74歳 650㎎、75歳以上600㎎です。

牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、小魚、大豆製品、緑黄色野菜(ブロッコリーや小松菜)が特におすすめです。

最近はカルシウムを強化した食品もあります、上手に取り入れてみましょう。

2)ビタミンDを忘れずに

カルシウムを体内に吸収するにはビタミンDが必要です。サーモンやサバ、いわしなどの魚類

きのこ類は乾燥シイタケに多いのですがたくさんは食べれません。

むしろ生のマイタケの方が多く摂れます

卵黄にも多く含まれています、卵は良質なタンパク質でもあるので1日1個~2個は摂るようにしましょう。

3)たんぱく質も重要

1日あたり体重1㎏に対して1.2~1.5gが摂取推奨の量です。

肉・魚・大豆・卵・乳製品に多く含まれています。

たくさんのタンパク質を一度に摂っても、体内に蓄積しておくことはできないので、3食均等に食べることが推奨されています。


4)他の栄養素も重視

マグネシウム(ナッツ類やほうれん草)、ビタミンK(摂りやすいのは納豆特にひきわり納豆や卵、ブロッコリー)も骨の健康に役立つ重要な栄養素です。

5)避けたい食習慣

塩分の過剰摂取はカルシウムを体外に排出させる原因になります。加工食品やインスタント食品の摂取を控え、薄味を心がけましょう。また、アルコールやカフェインの過剰摂取も控えることが大切です。

避けたい食品

加工食品、清涼飲料水、インスタント食品やスナック菓子類 
コーヒーやアルコール 利尿作用 肝臓への負担が大きい物
塩辛い食品(漬物、調味料、加工食品、インスタント食品など)ナトリウム

毎日の食事で骨を支える栄養素をしっかり摂り、骨粗鬆症を予防して健康的な生活を送りましょう!

2.運動


骨は使うことで強くなります。負荷がかかる運動を行うと骨が刺激され、骨密度の維持や向上が期待できます。

健康を維持するためには適度な運動が不可欠です。

歩行や太極拳は腰椎の骨密度をジョギング・ダンス・ジャンプは大腿骨近位部骨密度を優位に上昇させた、両方行えば両方の骨密度が増えたという研究があります。

特に骨粗しょう症予防に必要なのは、骨に刺激を与えてることなので、歩く時には踵から着地する、階段の上り下りも踵を意識する、昇降運動などもいいですね、継続して行うことがより重要です。

とはいえ自分の好きではないあるいは苦手な運動を続けることは困難です。


そして更年期の不調がでてくると運動を行うことのハードルが高くなりますので40歳代前半のうちに、更年期症状が出現する前に自分の行いやすい継続できる運動を見つけておきましょう。

水泳やサイクリングなどは健康のための運動としては良いのですが、踵への刺激となると少なくなりますので、他の運動も取り入れた方が良いです。

3.月経を整える


前述したようにエストロゲンの量は骨密度に影響します。

月経が正常に順調にあることは、エストロゲンが順調に分泌されている目安となります。

もし月経異常や月経が来ない状況が続いていると、エストロゲンが十分に分泌していない可能性があります。

自分の月経に無関心だったり、「月経がない方が楽」と無月経を放置しているとエストロゲンの量が低い=骨密度が低い ということになりますので月経をきちんと整えておくことも重要です。

特に産後や無理なダイエット、体脂肪の少なくするスポーツをしていた人は要注意です。

ただし閉経を迎える過程として月経も変化します。

月経の変化については、こちらのコラムをご参照ください


4.日にあたる


 骨密度を維持するためには、ビタミンDが必要なことは食事にところでも触れました。

ビタミンDは食事からだけではなく日にあたることでも体内で作られます。

1日10㎍を日光にあたって作るのが推奨されています。

以前あさイチの番組で産後圧迫骨折を起こした女性のインタビューがありました。

花嫁姿を美しくするために徹底して日焼け対策をし、それが習慣になって結婚式後も続けていたためにビタミンDが不足し、若いのに骨粗鬆症の結果の圧迫骨折で寝たきりになったというお話です。

今やなるべく紫外線を避け、日にあたる時は日焼け止めクリームを使うことが常識になりました。

ただ、日焼け止めクリームを使うと日にあたってもビタミンDは作られません。

紫外線には当たりすぎると皮膚がんを起こしやすいということもわかっています。

この両者の兼ね合わせが難しいですね。

日焼けや皮膚がんを避けるか・・・

ビタミンDを作るか・・・


それを解決しようとしたのが、次のサイトです。

これ以上日にあたると皮膚が赤くなりますよという時間と一日に必要なビタミンDを作るのには日にあたる時間が何分必要か・・という目安が地域ごと月ごとに出ています。

このデータをみて、その時に必要な日にあたる時間を参考にすればよいのです。

今11月の下旬です。札幌に住んでいます。

見ると200分以上だと皮膚が赤くなり日に焼けた状態になり、一日必要量のビタミンDは120分日にあたればよいということがわかります。

120分から200分、日にあたればよいということですね。

沖縄では同じ11月下旬、40分以上で日焼けし、ビタミンDのためには15分です。

相当違いますね。

零度近くまで寒い日のある11月末に最120分も外でお日様を浴びるのは現実的に厳しいです。

なので北の地域では冬だけでもビタミンDをサプリメントで摂ることが進められる所以です。

意識して日にあたるようにしましょう。


5.骨密度を測定する

自分の状態を知っておくことは、健康行動を行っていくうえでも大事なことです。

40歳超えたら、一度骨密度を測定することをお勧めします。

骨密度の測定には3つの方法があります。

1)DXA(デキサ)法:二重エネルギーX線吸収法

概要
DXA(Dual-energy X-ray Absorptiometry)は、骨密度測定のゴールドスタンダードとされる方法です。低エネルギーと高エネルギーのX線を使用して、骨密度を正確に測定します。

特徴

  • 測定部位:腰椎、大腿骨、前腕など。特に骨折リスクの高い部位を評価します。

  • 測定時間:5~10分程度。

  • メリット:高い精度と信頼性があり、骨粗鬆症の診断に最適。放射線量も少ないため安全性が高い。

  • デメリット:専用の機器が必要なため、病院や専門施設でのみ測定可能。

2)QUS法:超音波骨密度測定法
概要
QUS(Quantitative Ultrasound)は、超音波を利用して骨密度を測定する方法です。主に踵(かかと)の骨を対象に行われます。

特徴

  • 測定部位:踵の骨(踵骨)。

  • 測定時間:数分程度で簡単に実施可能。

  • メリット:放射線を使わないため安全性が高く、手軽に実施できる。

  • デメリット:DXAと比較すると精度が低く、全身の骨密度を正確に反映しない場合がある。スクリーニング目的に適している。


3)「定量的骨塩定量法(Radiographic Absorptiometry, RA)」

概要:
**定量的骨塩定量法(RA法)**は、X線レントゲンを用いて骨密度を測定する方法です。通常、手の骨(第2~第4中手骨など)を対象に撮影し、X線の透過度から骨密度を推定します。

特徴:

  • 測定部位:手の骨(中手骨や手指骨)

  • メリット:手軽さ:一般的なレントゲン装置で測定可能で負担が少ない、コスト効率:DXA(デキサ法)などの精密機器に比べて安価、スクリーニングに適している:骨粗鬆症の簡易診断に有用。

  • デメリット:精度が低めでDXAに比べて測定精度は劣り、診断の確定には向いていない


さて、検査をしてもその結果の読み方は閉経後も予測してみることが大切です。

こちらのコラムをご参照ください。

骨密度測定結果の読み方

まとめ

40歳前半から始める骨粗鬆症予防のためにすることは
1.食事
2.運動
3.月経を整える
4.日にあたる
5.骨密度を測定する

気が付いた時が始める時、一刻も早く始めてあなたの将来の健康な骨を作るために、できるところから行動を始めましょう。


もし、受診する前に相談したい、どこを受診すれば良いのかわからないという方は、ハイジアの相談サービスをご利用ください。



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