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「DX」≠ データ見える化

「DX」(念のため。Digital Transformationの事)
という名のもとに、様々な企業で様々な取り組みがなされている。

私の関わっている企業も、「受注傾向から需要予測を行なう」から
「工場での仕事をリモートワークできるようにインフラ整備する」まで
広範囲を「DX」扱いしている。

「DX」という言葉の歴史はまだ浅いが、今までの経験から
データを「見える化」するだけでは何も生み出さないよなと感じている。

そのデータに正にボトルネックとなる企業課題が表されていて
関係部署がそれを意識的に見て手を打つ、状態なら良いが
上層部が流行りで「DX」と唱えて、必要と「思われる」
企業のKPIなどを見える化してる場合は、
まるで郵便受けに入れられるマンションの広告みたいに
99%の人にスルーされる読物になり下がる。

DXに必要なのは、その新たに見えるようになったデータを使って
どのような仕事に変革するのかの「業務設計」である。

それを描け、登場人物各位にどんな心づもりでデータを見るのか使うのか
合意が取れていなければ、"Transformation"は起こらない。

今まで表面化しなかったデータを見ながら
関係者が同じ物を見て会話する、
関係部署間で課題に対して知恵を出し合い、
「こうすればこのデータはこう変わる」
「さすれば経営指標はこう変わる」
を論じる事が出来る状態を目指すべきである。

しかし、見える化だけをスコープに既に動いてる場合も、
今までの工程(コードを揃える、項目名を合わせるetc.)は無駄ではない。
業務設計まで出来てないと後で気付けば、後から考えて付けても良い。
極論を言うと、企業によってはデータが見えてから(プロトタイプ作成)
業務設計を考える方がやりやすい場合もあるかもしれない。

例外は、DXを目的(の一部)として基幹システムを刷新or導入する場合で
このケースでは「取れるようになったデータを使って業務をどう変えるか?」
を先に考える必要がある。
おそらくウォーターフォール型で開発orパッケージ適用がなされ
DXのため機能を後付けしようにも変更しにくいからだ。

経営者は、これらの事を踏まえ「DX推進」を掲げて欲しい。

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