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「魔女の宅急便③」「哲学のはじまり」読了

生徒の授業に間に合わせるべく「魔女の宅急便/角野栄子」の三巻を読了。
三巻は、とにかく嫌な気持ちになる一冊だった。女の子のいやなところがふんだんに詰まった一冊で、共感性羞恥も激しく、とにかくはやく終わってくれと願うように読み進めた。キキがお客さんにお金をねだるくだりは嫌すぎて一回本を閉じた。そしてあれだけ嫌な気持ちにさせておいたわりに、クライマックスのカタルシスは物足りなかったし、最後の丸め方も力業で納得いかなかった。
ジジが家出するくだりは、そりゃあそうだ、キキに思い知らせてやれ!といっしょに憤慨したけれど、案外ジジが他人に「甘えている」と諫められていて、そういう見方もあるのかとハッとした。私は少しジジに甘いのかもしれない。

三巻に出てくる「ケケ」という不気味な年下の魔女(?)の女の子について、作者がこの子を嫌うようにリードすることに、どの程度委ねればいいのかわからなかった。これが作者のリードなのか、キキの視点なのか、単なる客観的描写なのか、わからなかった。まわりからは好かれているということは、やはりキキからの視点で描かれていたようにも思う。だとすれば、そこの描写の変化が乏しかったせいで、ケケに対するキキの態度の変化が急すぎるものに感じたのかもしれない。

しかし、六巻まで読まなくてはならない。なぜなら私が自分で生徒に出した課題だからだ。
生徒の力量により、一巻のみ、二巻まで、三巻まで、全巻、と分けている。全巻までの子の授業は九月までないのだけれど、気づけば半月ではないか。

口直しの意味で「哲学のはじまり/戸谷洋志」を読了する。
哲学が好きな生徒がいるので、いっしょに読める本があればと、現在勉強中なのである。
すっきりとした入門書で、振り返って読み直しもしやすかった。

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