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#033 母暮ALS 手と体調

ALSは人によって症状や進行がさまざま。母の場合は手から始まった。たいてい利き手から症状が出始めるというが、母も右手からだった。

まず親指、小指、人差し指、そして薬指。力が弱くなって入らなくなる。固くなって腫れる。痺れたり、痛くなったり。赤くなったり。異変が出てくる。そして最近は中指もだんだん曲がってきた。右手の進行と同時に左手も違和感が出始めていて、親指の第一関節が特に腫れている。親指が使えないと何もつかめないとぼやく。現在は右手は中指1本だけ伸ばせて使えている、あとの指は曲がって固まっている。

体調面で特筆すべきは体温調節。暑がったり寒がったり。1日の中でも暑いと寒いが交互にきて2回くらい着替えを依頼される。暑い暑いと言われるとこちらは寒いので「え???」となる。

私と体感温度が全く違うのでエアコンの温度設定と強弱も困りもの。筋肉が減るので寒がるかと思いきや、結構暑がって私からすると薄着に見える。下着+長袖のパジャマかロンTのみ。重いものは着られないということもあるが。夜の掛け布団も重いものは起き上がれないし苦しくて無理だからと毛布1枚のみ。それでこの12月も1月も平気で過ごしている。私は電気毛布を敷いて、上はふかふか毛布に羽布団、そして犬を抱きしめて暖を取りながら寝ている、この体感温度の差はすごい。

食事はすっかり食べなくなったので、私も母用には用意をしなくなった。ちょっと前までは何を食べていたのかなとスマホの写真を見てみた。少し前のことなのになんだかだいぶ昔のよう。お寿司を毎日買いに行っていたし、大量のお好み焼きをよく焼いてストックしていた。麺類が好きなのでいろんな麺を買っていたのがなつかしいし、頑張っていたなぁ自分と思う。最近はスコーンではなくクッキー焼きにハマっているけれど、やはり母は1つも食べてくれていない。

でも胃ろうで顔色もよく体重もキープできているのでありがたい。定期的に腹痛をおこして下痢をしたり、便秘に苦しむので、胃腸の調子はいつも注視している。マグミットを飲んだり飲まなかったり。とにかく体重を減らさないように気をつけていて、毎朝起きるとトイレのついでに測ってもらい、それを聞いて私がカレンダーに記録している。

体力は低下していて、リビングの椅子に長くは座っていられない。一日中ベッドの上でテレビを観ている。マンション廊下のお散歩も寒いし疲れるしで、リハビリさんが来た日だけしかしない。なので週2回しかお散歩しなくなった。これでは足の筋肉が衰えてしまうのではないか。お散歩といっても十数メートルを1回歩くのみだけど、やはり無理にでも連れ出したほうがいいのだろう。私がやるべきだとはわかっているけどなかなか付き合えずにいる。

私がやるべきことはまだある。
カフアシストを毎日やってあげなければいけないのに、訪問さんに任せきりで週4回しかしていない。呼吸機能の維持に大切だといわれているのでしなければならないが、毎日雑務に追われてついつい抜けてしまう。

ちなみに今日は夜になって母が「外の空気が吸いたい」と言ったので「じゃあ歩こうか」と一緒にマンション廊下を歩いてきた。これからは毎日できるようにがんばりたい。新しい年になったし、心機一転、もう一度初心に帰って介護を見直そう。

夜に歯を磨いてあげているときに「今日は一緒に歩いてくれてありがとう」と言われた。久しぶりに一緒に歩いて嬉しかったよう。母は私の時間を邪魔しないように気をつかっているからいろいろと遠慮している。やはり明日からはちゃんと歩いてあげようと思う。カフアシストも明日から時間を決めてやろうねと約束した。母は苦笑して「本当かいな」と怪しんだ。母は大阪出身なので関西弁だ。私は何でも頼んだことをすぐに忘れると苦情を言う。こうして書くことで自分を顧みることができるのでちゃんと記録をつけていこうと思う。

去年の夏頃の食事、今見るとなつかしい。
ほんの一部だけど毎日こんな量だった。
なぜかヤクルト1000を一日1本飲んでもらっていた頃もあった。

2024.7月頃の食事

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