Hahakura_ALS.blog

2024年1月。母がALS(筋萎縮性側索硬化症)になりました。難病中の難病と言われているこの病気、ただでさえ珍しいのに、さらに稀なことになんと家族性。一卵性双生児の叔母は発病の兆しはなし、娘の私は50%の確率らしい。諸々記録していきます。

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2024年1月。母がALS(筋萎縮性側索硬化症)になりました。難病中の難病と言われているこの病気、ただでさえ珍しいのに、さらに稀なことになんと家族性。一卵性双生児の叔母は発病の兆しはなし、娘の私は50%の確率らしい。諸々記録していきます。

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#001 母暮 私の人生にALSが突然入り込んできた!

母がALS(筋萎縮性側索硬化症)になった。難病中の難病と言われているこの病気、ただでさえ珍しいのに、さらに稀なことに我一族にかぎってはなんと遺伝性なのだという。一卵性双生児の叔母は発病の兆しはない。私は50%の確率だと言われた。 ほんの数ヶ月前までとは私の生活は激変した。否応なくこの残酷な病気と向き合わなくてはならなくなった。 母が毎日ALS患者やその家族のブログを探しては読み、私に新しい情報や違う考え方を伝えてくれる。まだ戦っている患者や、もうすでにこの世にはいない先人

    • #026 母暮ALS 薬のまとめ

      薬がだんだん多くなってきて管理が大変になってきた。ラコールや滅菌精製水、エンシュア、呼吸器の消耗品など箱でどっさり届くものが山積みになって、家の中で結構な存在感をしめす。毎日消費してやっとなくなって部屋がすっきりしてきたかと思うと次の1ヶ月分が届きまた場所を占領する。お風呂場やトイレ、玄関に介護用品が置かれ、母は「私のものが多くなって迷惑をかけてるわ」とつぶやいた。本当はそんな風に思わせてはいけないのだけれど思わせてしまっている私の責任だ。介護家庭のごちゃごちゃした家にはした

      • #025 母暮ALS 浴槽台

        前回お風呂で湯船に浸かろうとしたらしゃがめなかったので、福祉用具の営業さんに頼んで浴槽台を届けてもらった。いつも困ることがあるとケアマネさんと福祉用具の営業さんで連絡をとってすぐに対応してくれる。 東京に来てから関わる人がみんないい人ばかりで母は「嫌な人がひとりもいないよね」「いい人だなぁと思っていると親切が想像を超えてくる」と感動している。 確かに本当に周りの人に恵まれている。こうして母を介護する環境が心地よく整っていくことはありがたい。 東京というと「都会の人は冷た

        • #024 母暮ALS 歯磨き

          この1ヶ月ほど。歯磨きがしんどいと何度も訴えられていた。けれど自分でできるうちはと思い聞き流していて、歯間ブラシ(大)(小)の2周だけは同居してすぐくらいからやっていた。指の曲がりと硬直がひどくなってきていて、スポーンを持つのも大変そうで、いろいろと不自由が増えてきている。歯磨きはブラシを持つのもさることながら、洗面所へ行って帰ってくるだけでかなりしんどいと苦しそう。そういえば最近トイレに行くだけで息があがってベッドに戻るとうなだれてはぁはぁ言っている。そんな時はいつも指の酸

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        #001 母暮 私の人生にALSが突然入り込んできた!

          #023 母暮ALS 体重が戻らない

          上京以来、多少前後ありつつも、摂取カロリーの工夫をしながらずっと維持していた43キロ台からついに41キロ台から抜け出せないようになり、今やすっかり定着してしまった。顔やもものお肉が減ってしまっている。 これは、8月29日の明け方に下痢になり、そこからはじまった体重減少。それまでは41キロ台になっても、カロリー摂取を積極的にしてまた少しずつ元に戻してコントロールできていたのだけど、もういまやそれも難しい。 すっかり口からモノを食べることが嫌になってしまっている。ALS患者の

          #023 母暮ALS 体重が戻らない

          #022 母暮ALS 選挙に行った

          選挙に行ったというより、行けた!って感じ。達成感と充実感を味わう。 いつかこのnoteを読み返すときに時代感があったほうがいいかと思い、社会的な動きも少し書いておこうかと思った。 10月27日(日)衆議院選挙があった。前回7月にあった都知事選のときよりも母の体力は落ちていたので、本人は「行かない、行けない、もう無理」と言っていた。私も無理強いするつもりはなくお散歩ついでに投票に行けたらいいなと思っていた。というのもやはり社会的なことに参加しなくなったら病気がすすむような気

          #022 母暮ALS 選挙に行った

          #021 母暮ALS お風呂とトイレ

          お風呂とトイレに補助具を入れることにした。1割負担で工事もできるのだけど、とりあえず取り外しがきくものから試すことにした。さっそくケアマネさんが手配してくれて福祉用具のいつもの営業の方とさわやかに現れていろいろ提案してくれた。 トイレのこの手すりは、まだ頼らないようにして自分で立ちたいと言うから、そんなこと言わずに頼っていいんだよと言ったけど、筋力やできることを手放していくことに恐怖があるよう。あたりまえだが、できなくなったことが増えるととても悲しそうにしている。 お風呂

          #021 母暮ALS お風呂とトイレ

          #020 母暮ALS 最近の様子

          現在母は要介護3。週3日医療保険でケアを受けている。火曜日:リハビリ、水曜:訪問看護、金曜:言語聴覚士リハビリ。 借りている福祉器具はベッドとテーブル。購入品はお風呂の椅子。これからトイレ・バスの手すりの検討をしている。夜は呼吸器をつけて眠る。カフアシストは上手く使えず何度かトライして置いたまま。 医療保険で鍼灸師さんに来てもらっていたけれど、やめようと思う。思うような効果がないことや、針の金属が少し気にかかることと、筋肉がはっているわけではないのでそもそも針ではないのではな

          #020 母暮ALS 最近の様子

          ALS ニュース20240924

          エーザイ株式会社は、筋萎縮性側索硬化症用剤「ロゼバラミン®筋注用25㎎」(一般名:メコバラミン)について、日本において「筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制」の効能・効果で、製造販売承認を取得した。

          ALS ニュース20240924

          ALS cafe ニュース

          ALS cafe ニュース

          #019 母暮ALS お風呂

          お風呂はしんどいので時間との勝負、私も手際がよくなってきた。半年前までは一人で入っていたお風呂も今は私が一緒に居て、髪と体を洗っている。自分が子どもの頃はシャンプーハットをかぶせてもらって母に髪を洗ってもらっていたけれど、今はこうして私が母の髪を洗っている。仕事をしながら子育てはさぞ疲れていただろうなぁと想像する。そしてあの頃の感覚と気持ちが今もしっかり思い出せるのに、その時点から何十年過ぎたことか。あっという間に子ども時代が終わり、思春期が過ぎて、大人になって、家庭を持ち、

          #019 母暮ALS お風呂

          #018 母暮ALS 胃ろう

          胃ろうについては相当ネガティブなイメージを持っていた。だからALSの治療で次の段階に進むとなると胃ろうについて避けて通れないと思うととても気が重かった。 医師はやるのならばすぐにでもやるべきだという見解を述べつつ、私や母の質問にとても丁寧に答えてくれた。その上、世間で誤解されている胃瘻に関する情報やメディアの問題についても簡単なこれまでの経緯も教えてくれた。素人のめんどくさい質問に真摯に答えてくださった。 私たちの誤解は、老人の延命目的の胃瘻と、その他の病気や事情による胃

          #018 母暮ALS 胃ろう

          #017 母暮ALS 食生活の覚書

          ALSの診断がついてから半年。とにかく体重を減らさないようにしている。体重が減ると病状がすすむと聞いているのでとても神経をつかっていて、母には毎朝起きたらまずは体重を測ってもらっている。 現在は156cmで、43kg台をずっとキープ。 一時期どんどん痩せて41kgになったときにはひやひやしたけれど、病院でエンシュアをもらってからは体重管理が楽になった。最初は一日1本を飲んでいたけれどそれでは体重が増えないので1日2本にしたら43kgになって安定した。少し多めに何かを食べた翌

          #017 母暮ALS 食生活の覚書

          #016 双子のALS 考察

          母は一卵性双生児である。これまで姉妹は同じような人生を送ってきた。不思議なほどのシンクロ率、双子という運命の不思議を私は見てきた。 しかしこの難病の家族性ALSは片方だけが発症した。これまで同じような結婚、出産、骨折、体調不良、食事の好みも同じで生きてきた双子の姉妹なのに。これはどういうことだろうか。まったくの素人の私が思いつく要因を考えてみた。 双子の生活で違いはなんだろうか。 何が家族性の遺伝子を目覚めさせてしまったのだろうか。思い当たることは、ネットで検索したレベル

          #016 双子のALS 考察

          #015 母暮ALS 母と娘の会話

          想像してほしい、手が使えないということは、日常のあらゆることができなくなる。特に女性は髪、顔、身繕い、すべてが人頼りになることがどんなに苦痛なことか。 母は髪型をとても気にする。週に1回は私が白髪を染めてあげている。洗髪のあとは必ずカーラーで巻く。お風呂あがりには全身にオイルを塗るし、かかとはクリームを塗ってから靴下を履いて保湿する。何分もかけて歯を磨いたあとは歯間ブラシを2種類使ってきれいにケアをする。眉毛が消えていないか、コンシーラーはちゃんとついているか。社会的な人間

          #015 母暮ALS 母と娘の会話

          #014 母暮ALS 今できること

          昨年11月から母との同居がはじまった。その頃はまだ一人で30分ほど散歩していたし、お風呂も一人で入っていた。始めは右手から異変がはじまったのだけど、今は左手もおかしくなってきていると言って痩せて曲がり始めた左手、指を動かして見せてくれる。毎日体がしんどくて苦しいらしい。背中をなでてあげたり、手をマッサージしてあげるけど、マッサージでは間に合わない。 この半年での変化は以下 ・一人で散歩に行かなくなった ・外出は車いす必須(少し歩く) ・お風呂全介助 ・歯磨き後のフロスは介助

          #014 母暮ALS 今できること