誰かの行動が次の誰かの一歩につながる
5月9日(月)から「復帰50年 辺野古新基地建設の断念を求めるハンガーストライキ」を実行中の元山仁士郎さんのところへ行ってきた。
5月11日(水)は9時頃から公明党本部前、15時頃から国交省前で行われていた。天気は良く、半袖シャツ1枚でも大丈夫そうな気温。元山さんは木の下、少し日陰ができているところに椅子を置いて座っていた。
取材者と思われる人たちからの質問や、看板前で写真や動画を撮りたいというオーダーに快く応じ、質問にもほんとうに丁寧に、時に力強く答える様子に頭が下がる。ハンスト。ご飯を食べないのだ。エネルギーはできるだけ消耗したくないはずなのに。
毎日メディカルチェックをしている医師がいらしたので、少しお話を伺った。医師会に安保法制に反対する(ような主旨。正式名称を伺ったわけではない)グループがあり、そこに元山さんのハンストサポートの連絡が流れてきて、手を挙げたとのこと。診療が休みの日、時間帯に現場に来て、チェックをされているそうで、心強く有難い。
同行して毎日見守り配信をしてくださっている大袈裟太郎さん、那覇市議の普久原朝日さんらが、応援に来た方々に署名の呼び掛けをするなどサポートをされていた。温かいつながりだなと。
こういうアクションの場に、私自身もそれほど足を運んだことはないのだが、私同様の雰囲気の方に声をかけてみた。埼玉からいらして、おじいさんが沖縄の伊是名のご出身の、元山さんと同世代くらいに見える方。数週間後に用事があり沖縄に行くそうで、その情報を集めていてハンストを知ったと。
「周囲の方と(沖縄の様々な問題について)話されることありますか?」と聞くと、「話せば話すほど『難しいね』という感じ。戦争のことなどもあって、なかなか…」と話してくださった。私も父が宮古島出身で同様にルーツがあることを伝えつつ、本土で沖縄のことを考える人を増やす壁の厚さを共有し合った。
実は5月末~6月頭にかけてで沖縄に引っ越すことを伝えると「どうしてですか?」と関心を示してくださったので、
沖縄の今の状況を作り出しているのは本土側。本土に住んでそこに加担し続けることに耐えられなくなったこと
沖縄に暮らす方々の思いを知らずに行動して傷つけてしまうこともあるから、声を聞ける場所にいたい
コミュニティ・オーガナイジングという手法を学んできて、それを沖縄で活用できそうな感じが見えてきたから
というようなことを伝えた。話せて何だかうれしい気持ちになった。
おしゃべりしたその方がどういう1歩を踏み出すかまでは聞かなかったけれど、何かしらされるのではないかという感じがした。
「元山さんに連帯、寄り添う、だけじゃなく積極的な行動を」
と、ハンスト現場に行ったりSNSで応援メッセージを寄せることだけでは足りないという主旨の投稿も目にする。誰もが積極的な行動をすぐにはできない。怖さ、何をしたらいいかわからない、仲間がいたらできるかも、いろんな思いがあるから。そう思うと、元山さんのハンストの意義は大きいと、今日現場に行って痛感した。
そこで誰かと話すだけでも背中を押される。命を危険にさらしながらも思いを伝えまっすぐ前を向く元山さんの姿に、何もせずにはいられない気持ちが刺激される。必ず、次の誰かの一歩につながる、そう思った。
これを読んで何かしたいと思ったみなさんへ。署名できます。様々なメディアが復帰50年のタイミングで情報を出しています。沖縄について学べます。いくつか載せておきますのでご活用ください。