会社員失格女が年収1000万に至るまで|新人フリーランスに必要な武器
目次
■新人でも戦えるたった2つの武器
■コミュニケーション能力を高める4つのポイント
■行動力を高める4つのポイント
▼バックナンバー
1:会社員失格女が年収1000万に至るまで|独立準備期
2:会社員失格女が年収1000万に至るまで|1か月め
私はライターとして独立した初月から会社員時代の月給を上回ったが、さほど文章がうまかったわけではない。なぜ最初から仕事に困らなかったのかと言うと、新人の武器をきちんと使ったからだ。
そこで、フリーランスとして独立したばかりの新人こそ身に着けるべき2つの武器をご紹介する。
■新人でも戦えるたった2つの武器
根性論は嫌いだが、根性は大事だ。根性だけではいずれ頭打ちになるものの、根性はすべての原動力になる。根性なきフリーランスは途中で挫折してしまうだろう。たとえ挫折せずとも、せいぜい三流止まりである。
そもそも新人のうちはさほど実力がないのだから、足りない分は根性でカバーするしかない。根性とは「コミュ力」と「行動力」だ。この2つが新人の強みであり、武器である。
フリーランスは実力の世界だ。企業側は社員でもない外部の人間に仕事を委託するのだから、確実な相手に依頼したい。実績があり、きちんとした成果物を納品できる相手を選ぶのが当然だ。
その点、新人は実績も足りていなければ実力も追いついていない。そんな新人にわざわざ依頼しようと思わせるために必要なのが「コミュ力」と「行動力」なのである。この2つをひも解くと、下記のようになる。
コミュ力=クライアントにとってやり取りしやすいパートナーであること
行動力=とにかくたくさん仕事を受けること
それぞれ具体的に解説し、強化する方法もお伝えする。
■コミュニケーション能力を高める4つのポイント
クリエイティブ・専門職全般に言えることかもしれないが、意外とコミュニケーション能力が低いフリーランスは多い。私自身、編集の仕事でフリーランスのライターと関わり愕然としたのだが、レスが遅かったり、きちんと意思疎通ができなかったり、社会人としてのマナーがなっていなかったり、なぜか上から物を申してきたりと破天荒なライターが散見される。
さらに言えば、実力が伴っていないのにプライドが高い“こじらせ大人”が多いのだ。しかもフリーランスは個人単位なので、指導・教育する上司は永遠不在。つまり「永遠に改善されないかもしれない」という恐ろしさがつきまとう。これは発注者にとって大きなリスクであり、計り知れないストレスである。
コミュニケーション能力を強化するポイントは下記のとおり。
・素直である(「ありがとうございます」と「申し訳ありません」がきちんと言える)
・メッセージで意思疎通できる(質問に対して漏れなく明確に回答できる)
・相手の意図を理解できる(なぜ質問されているのか理解して回答できる)
・レスが早い(当日中に返信する、急ぎの連絡には早めに返信する)
ほかにも細々としたポイントはたくさんあるが、代表的なものだけ挙げた。「当たり前だ」と思うかもしれないが、これがなかなかどうして当たり前ではない。私は新卒時代に飛び込み営業をしていたおかげで、こうした姿勢が体に染みついていてとても助かった。
要は「気持ちのいいやり取りができる人」というだけで頭一つ抜きんでる。新人でも仕事を依頼されやすくなるのだ。新人として謙虚な心を持っているうちに“感じのいい人”になり、そのスタンスを自分のものにすることをおすすめする。
■行動力を高める4つのポイント
次に、行動力について。ライフワークバランスが重視される昨今、ガツガツしているライターはあまり見ない。無理にガツガツしろと言うわけではないが、特に新人のうちは「目の前のチャンスを貪欲に掴む姿勢」が重要だ。これが行動力である。
新しいチャンスを掴まなければ、新しい実績は作れない。新しい実績がなければ次につながらず、せいぜい現状維持に留まる。いつまでもステップアップできないだろう。成長が感じられないから、やりがいも感じにくい。
はっきり言うと、最初のうちは「質より量」である。圧倒的な量は質を凌駕する。たくさんの仕事を受けているうちに自然と実力もついていくものだ。結果的に質も高まっていく。
最初から貪欲にチャレンジするライターは経験値がぐんぐん溜まり、成長スピードが速くなる。RPGゲームといっしょだ。とにかくスライムを倒しまくるだけでも、そこそこレベルアップする……が、いささか効率が悪いのは否めない。新人価格で安い案件ばかり受けていたら“安月給の重労働”を続ける羽目になる。
この落とし穴にはまらないためにも「未経験の案件にも貪欲にチャレンジする」ことが重要だ。これも行動力である。「やったことがないから」「自信がないから」と言って目の前のチャンスを見逃すと、成長するきっかけも逃げていく。
どう頑張っても手に負えない案件は断ったほうがいいが、下調べなどの努力でカバーできる見込みがあるなら、多少背伸びしてでも新しい案件にチャレンジしたほうがいい。そうするとメタルスライムのごとく大きな経験値が入り、一気にレベルアップする。
私は生来の楽観性も手伝って「やったことはないけどできるだろう」と未経験の案件によくチャレンジする。世の中にはたくさんの先行事例があるから、類似案件を見よう見まねで真似すればなんとかなる。もちろん慣れないうちは労力がかかるが、それだけのリターンがある。やれない理由を唱えるのではなく、やれる方法を探して挑戦してほしい。
まとめると、行動力を強化するポイントは下記のとおりだ。
・目の前のチャンスを貪欲に掴む
・質より量でとにかく仕事する
・未経験の案件にも恐れずチャレンジする
・できない理由ではなく、できる方法を探す
次回は、私が独立初期に苦労した自己管理方法について書く(つもり)。