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ダイバーシティその2

ダイバーシティを阻むのは「偏見」と「管理」という偏見を持っている私です! 今日は管理の話をします。

テレワークの広がりに伴い、メンバーシップ型雇用よりジョブ型雇用にシフトして、中間管理職は要らない、という話を多く耳にするようになりました。私も中間管理職ですが、確かに自律的な社員には、管理職は不要(どちらかというと邪魔)なことが多い気がします。

"自律"
自分の行為を主体的に規制すること。外部からの支配や制御から脱して、自身の立てた規範に従って行動すること。(広辞苑)

上記は起業家レベルの定義なので、会社員レベルの"自律"は「何事も内発的動機や自分の原理原則への転換を試みて、それに従って行動すること」でしょうか。
同じルールを守るにしても、①破ると罰せられるからと守る人と、②ルールの意義を理解して自分なりに解釈して守る人 では、②がより自律的です。そういう人は、時代にそぐわない謎ルールも変えていけるでしょう。

管理志向の強い管理者は、自律的社員も一律、自分の価値観で管理しようとします。先日、ある役員が「あいつは毎朝、数分間遅刻してくるから、怠け者だ。あと数分早く来ればいいだけなのに、なんでそれをしないのか理解できない!」とお怒りでした。でも、そもそもその社員は、フレックスタイム制ですから遅刻ではありません。その数分にどうしてもやらねばならぬ仕事があった訳でもありません。結局、役員個人の管理基準を満たさなかったというだけです。こういった役員の言行により、制度上は個人の自由が認められているものも、一律同じ時間に出社せねばという同調圧力が掛かるのです。妙に役員の意向に敏感な中間管理職は、部下に出社時間を守らせるように管理を強めたりします(笑)

結果として、家庭の事情で柔軟に働くことが難しくなったり、朝活での学びができなくなったりします。社員が均質化してダイバーシティが失われるのです。

成功している人ほど自分の経験則から善かれと思って強く管理してしまいがちですが、時代背景も、一人ひとりの事情も違うという前提で、管理の必要性や管理方法を改めて考えたいものです。

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