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2023-1本目 PLAN75

2023年の最初の1本となりました。「PLAN75」
75歳になったら死を選択できるというシステムが日本に導入された。75歳の当事者やその家族、市役所でそのシステムの担当者となった若い公務員、死を選んだ人に寄り添う仕事をしている若者、死を選び抜け殻となった遺体を荼毘に伏すまでの準備をする外国人…
それぞれの人生の中で、PLAN75がもたらす何かが美しい映像に映し出されていく。

市役所の職員である私からすると、磯村勇人さんが演じるヒロムが妙に生々しくて、「あー、いるいる。」って何の感情もなく思ってしまった。良いとか悪いとか、そんな感情を持っていては市の職員は務まらない時がある。(決してそんな仕事ばかりじゃないけどね。)変に感情を持つと精神的にもダメージを受けるので、これが最大の防御だと思う。ただ、それが、ふと自分ごとになってしまった時、どうするだろうか?ヒロムみたいな「その後どうすんだよ!?」ってことをやってしまうんだろうか…

この映画は、観た人にたくさんの問いを与えてしまう。でも、正解はないし、できたら考えたくないことばかり。

・少子高齢化になると高齢者が多いことが若い世代の負担になるの?
・社会システムが間違っていると思った時、どうすれば良いの?
・死は選べた方がいいの?
・死を迎えるまでの間って何をすべきなんだろう?
・老いることを受け入れることってできるのか?
・一人暮らしの高齢者が、自分も周りもストレスなく幸せに死に向かうことってできないのだろうか?
・人の死って一体どういうことなんだろう?

うーん…
まだまだ、問いだけ出てきそうw
人の生死は神の領域、PLAN75は導入されるべきではないと今の私は思っています。でも、もっと歳を重ねたら違うことを思うのかな。観た時にどんな状況なのかでも、この映画を観ての感情は変わるんだろうな。

基礎データ
観た日 2023.1.7
場所 シアタードーナツ

映画のお供 ホットジンジャーとドーナツ(ダブルチョコレート)

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