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ハゲ小説#3 Bar HAGEです。編 02

そこには、清々しいくらいに薄毛、いやハゲあがった男が、私を舐め回すようにじっと見つめながら、立っていた。

「え?竹中直人?」

そのハゲあがった男は、間違いなく竹中直人だった。いや、竹中直人よりも
頭髪はないかもしれない。
私が、ここはどこなんですか?と聞こうとしたその瞬間、

「ちょっと待って!いいよ。わかるから!」

勢いがある言い方に、私は思わず後ずさりしてしまった。
その竹中直人は、口に出さずとも、私の話がわかるようだった。

「なるほどね。青い星の人だね。どうやらあなたは、その列車に乗っている
時、偶然にも、この場所とリンクしてしまったみたいですね」

「リンク?ここはどこなんですか?」

「ここは、おとめ座銀河団の中心にある星、名前はケナーシ。それにしても珍しい。青い星とはね。あの星は一部のコアな者たちには人気なんだよね」

その竹中直人は、私の星、地球についていろいろと教えてくれた。
まず、地球は宇宙の中にある星々の中でも、かなり変わった進化をしていること。地球の人類も通常とは違う進化をしていて、竹中直人が言うには、ものすごく効率の悪い進化をしているらしいこと。そして、なぜだか私の住む国である日本については、ケナーシの人?達はかなり嫌悪感を抱いているようだった。

よく分からなかったのが、今の私の状態で、竹中直人と私が目に見えていて会話をしているというのは、とても珍しい現象らしい事だ。
竹中直人に言わせれば、「周波数みたいなものが偶然合っている」状態らしい。普通、この世界はケナーシ人と地球人が会う事はできないようにできているとか何とか。私には、もうほとんど理解できない話しをしていた。

「本当はね。あなたは、ここへ来るべきではないのです。頭部にもあるでしょう?でも、あなたがここへ来たその偶然が、運命なのかもしれない。
少し、我々の仲間と話しをしてきますね」

そう言うと、竹中直人は、さきほどの不思議な光が漏れる建物の中へ入っていった。
しばらくして、出てきた竹中直人は、TVでよく見る「取材許可とれたよ!」みたいなサインをして、こう話した。

「この建物はね、酒場なんです。我々が情報交換や打合せを行う場です。
あなたは、青い星出身、しかも日本国という、我々が宇宙で最も警戒している場所から、ここに来てしまった。しかし、それは何かあなたに役割があるからだと我々は考えます。お入りください。多くの事を話しましょう」

「本当は、頭に十分な毛がある者は絶対に入れないんですけどね・・・・」

そう言われて、何か怖くなった私だったが、その竹中直人の何ともいえない
雰囲気と包まれるようなオーラのような温かさに圧倒され、言われるがまま建物へ向かった。
そうして、扉(のようなもの)の前で、
竹中直人が、少し明るめの声色で、頭部に話しかけた。

「ようこそ!はるばる青い星から」

「ここは、Bar HAGEです。...........です」


Bar HAGEです。までがBarの名前なのか、Bar HAGEがBarの名前なのか?もうどうでもよかったが、私はこの後、生まれてこれまでに一度として感じたことのない光景を目にしたのだった。




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ハゲ小説#3 Bar HAGEです。 編 03 へ続く(気がむいたら、だ!w)



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