
ここにいる俺
嫁さんにひっついていたり埋まる行為は「俺がここにくっついていたらどんなんやろ?」ってとこから始まったんだな。
自分が普段隣にいる嫁さんの身体の一部であるとしたら…鼓動、体温を直接感じることができて、いつでもいっしょ。これは良さそうだ。
もし例えば俺が嫁さんの脇腹にくっついている小さな存在だとしたら…
乳房に阻まれてあまり嫁さんの顔を見ることが出来ないな。
じゃあ嫁さんの背中だったら…
鼓動は近いけどほぼ顔は見えんな。
脇の下は…?顔だけ出てる感じ。
見上げれば顔は見えるやろ。会話にも支障はなさそうだな。
どれにも言えるのは一体になっているので“触れる”というよろこびがなくなってしまう。
“匂い”とかもそうだね。常に包まれていると稀少な感じはなくなりその“匂い”で感動することがなくなってしまう。
やっぱり別々なままのほうがいいな…
時々ひっついたり埋まったりして「ここにいる俺」を楽しんでいるほうが幸せそうだ。