遊ぼう、とことん…
「わたし来年47歳になるらしいよ、ウマハゲくんどう思う?」
「………嫁ちゃんアンタは来年46歳だよ…」
本気で間違えているので恐れ入る。
こんな嫁さんとこれからの盆踊りは何処へ向かうのか?向かうべきなのか?と会議が始まる。
J-POPも盆踊りで流れる昨今…子供の頃に見ていた盆踊りとは大きく世代も交代しており、もっと変わっていくだろう、と。
櫓の上には太鼓に変わり打楽器系のパッドを据えて、ラップMCやシンガーは振りもこなし櫓を囲むみんながその振りで踊る…
盆踊りがベースだから流れるナンバーも新しいモノだけではいけないよな。浴衣で集って踊る感じは継承しないと…スタンダード曲にも新たなアレンジが必要だよな…。
「バラードの流れるチークタイム的なヤツは?」…「そんなのジュリアナの頃からないよ」出逢いの場であった昔に戻そうかと思ったのに…。
盆踊りはライヴビューイングさながら全国何ヶ所かで開催され…ひとつの盆踊り大会が全国規模で同時開催していて…
実際、現代の盆踊り大会がどうなっているのかを大して知らないくせに妄想だけが膨らんでいく。
外から見れば「この人達はこんなところでしょうもない話をしてるな」と言われそうなんだが当人たちは至って真剣だ。
こういったお遊びは独り遊び上手な俺や嫁さんの大好物である。過去を取っ払い部屋を空高くまで抜け出して、遠くの未来までをも見せてくれそうな気にさせる。
盆踊りの話の後で嫁さんから「ウマハゲくん、もっとエンタメに対して本気にならなきゃ…」みたいなことを言われハッとした。
欲のない自分にとって現在の生活はこのうえなく平和であるが故なのか、泥んこになるまで遊びたくってやろうというような貪欲さは確かに薄れている…よって日常の抑揚、振り幅が言われたように狭くなっていることに気付かされた。
これだけ豊かな時代になったとはいえ、人の抱える閉塞感はそう変わっていない気がする。むしろ幅広い年齢層に広がっているくらいか…
仕事…家庭…人生…考えれば考えるほど明るい未来を見いだしづらい世の中だな。この先も尚更そうなっていくのだろう。
だからこそ大人はもっと「遊ぶ」ことを学ばねばならんのかもしれない。もちろん遊んでばかりいるわけにもいかないが、自身の大気圏をもつき抜ける思いと、スッと現実に戻れる才覚を身につけて立ち回らなければいけないんやろな…本気で遊んでこそ悔いなく実生活へ戻り、また遊ぶ…
さぁみんなとことん遊ぼうぜ!