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【エッセイ】支笏湖の水
全国でも屈指の透明度を誇る支笏湖。
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「大きな窪地」を意味する「シ・コッ」から
私が行った日は風が強く、水面には白波が立っていました。ざざ、ざざ、ざざ……と繰り返す波音と、ときおりゴッとうねる風の音に包まれて、湖畔を巡っていました。
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間近まで近づける箇所はありませんでしたが、それでも水の美しさは感じました。
火山活動の結果、カルデラが形成されたのが4万年前。その巨大な窪地に水が溜まって湖になったそうです。そして今もこうして水を湛え、私の目の前に湖は存在している。
だけど、その数万年前の水と、今私の目の前にある水は同じ水ではないでしょう。水は常に大気と大地を巡っていますから。「湖」としては同じだけど、中に満ちている水は同じではない。
そこで、ふと思ったのが、宇宙から見た「人」も同じように見えるのではないかということ。
広大な宇宙に地球という星ができて、そこに「人」が生まれた。そして何百年何千年か経ったけど、相変わらず元気だね ——宇宙目線だとこんな感じになることでしょう。
私一人の人生は、どんなに長くても百年ほど。宇宙史的には一瞬。でも、だからこそ、自由に私らしく生きたい。「どうせ一瞬だから虚しい」と考えるのもアリでしょうけど、「どうせ一瞬だからこそ、自由でいいじゃん」くらいの軽さで生きる方が楽しいな、と私は思います。
ちなみに、支笏湖の歴史については、湖畔にある「支笏湖ビジターセンター」にとても分かりやすい展示があり、興味深かったです。勉強になりました。
また、歴史についてはこちらの国立公園支笏湖運営協議会のサイトもわかりやすくてよかったです。
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