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ピアサポート研修(統合失調症の私のNPO法人設立奮闘記Vol78)

ピアサポート研修に行ってきた

今日は、京都障害者ピアサポート基礎研修に行ってきました。研修は2日間あります。今日は1日目。来週の木曜日に2日目の研修があります。

「ピアサポートってなに?」と思われたかもしれません。
ピアサポートのピアとは仲間という意味。ピアサポートとは当事者の活動のことです。障害の当事者と介助者が一緒になって創り上げてきたものです。

その活動は幅広くて、たとえば病院内の自治会や作業所のサークル活動のようなものから、政策決定過程に当事者を代表して意見を出していく活動や、精神障害者の国際問題に取り組む精神障害者リーダーの活動なども、ピアサポオートの活動なのだそうです。

講義ではまず、障害者運動の歴史から学びました。なぜ当事者主体の流れができたのかということが詳しく分かって、とても興味深かったです。

先日、長男と、考古資料館に行ったり、幕末維新ミュージアムや京都アスニーに行ったりして、日本の歴史に触れてきたばかりの私。その時にもたくさんの人たちが、苦悩して、血を流して今の平和な世の中を作ってくれたのだと感謝の気持ちが湧きました。

障害者が主体的に生きていくためのピアサポートの活動が広まっていく歴史においても、先駆者の人たちは、血こそ流さなかったかもしれないけれど、苦悩しながらも勇気を振り絞って、声をあげてきたのだということを思い知らされました。
「当たり前だと思ってはいけないな」と。


障害者の「自立生活」とは?

ピアサポートは、障害者が「自立生活」を送ることができることに重きを置いているのだそうです。

では、障害者の「自立生活」とはどのようなものなのでしょうか?

自立とは、
「重度の障害があっても、どのような障害でも、自分の人生のリーダーシップをとること。それは身辺的自立や経済的自立が重要ではなく、自らの人生を自分らしく生きていけるように、一人ひとりが必要なサポートを受けながら生きてゆくこと」

「自立して生活することは、障害のある個人が、自己の人生を選択し、コントロールし、自己の人生に関するあらゆる決定を下せるように、必要な手段を全て提供されることを意味する」

と講義で教えていただきました。
「身辺的自立や経済的自立が必ずしも重要でないということがポイントだな」
と思いました。障害者年金や生活保護などの社会保障や、ヘルパーやデイケアなど社会資源などに頼ってもいいのです。

でも、
自分の人生を自分で選択する。
自分の人生をコントロールする。
自己決定権を持つ。
主体的に生きる。

ということが大切なのだということが分かりました。

そのように障害者が生きていけるサポートする体制を整えることが大切なのだということも学びました。

例えば重度障害者の方や精神障碍者の方は、まだまだ施設や精神病院に隔離されがちです。社会と切り離されがちです。

私も精神病院に入院歴がありますが、病状はもうよくなっているのに、地域に受け皿がなくて、退院できないという方がたくさんおられました。悲しいことだと思います。

そうではなくて、障害者が、「地域で、自分が主体の生活をするということ」が大切でそれを目指していくことが重要だということを学びました。


ピアサポート研修で学んだことを、どうSafe Space ほっこりの活動に生かしていくか?

昼食休憩をはさんで、午後からは統合失調症で、精神障害者の当事者の方と、筋ジストロフィーの当事者の方で、実際にピアサポートの活動をされている方が登壇されました。

筋ジストロフィーの方が病院から出て、一人暮らしをされるのは、本当に勇気がいったと思います。以前観た、『こんな夜更けにバナナかよ』という映画を思い出しました。

私自身が統合失調症の当事者であることから、統合失調症の当事者の方のされているピアサポートの活動に、とても興味をおぼえました。

私自身も精神病棟に入院していた頃は、外の世界とまったく隔離されていて、退院後の生活がすごく不安でした。そんな時に社会生活を送っておられるピアサポーターの方と話せたら、きっと勇気をもらえると思いました。

また、私は現在一人暮らしをしているのですが、この「一人暮らし」というのも障害者にとっては、ものすごくハードルが高くて不安なものだと思います。そんな時に、実際に地域の中で一人暮らしをされている方のお話を聞けたら、すごく心強いと思いました。

「自分もできるかも」と一歩踏み出す勇気が持てるのではないでしょうか?

この一歩踏み出す勇気を持ってもらえることをSafe Space ほっこりは目指しています。

自分はこんなことで困っている。
自分はこんなことで悩んでいる。
仕事や家族な人間関係で、こんな辛い思いをしている。

そんなSOSを安心して話せる場をつくりたいと思っているのです。

「心の安全基地」があれば、人は安心して外の世界へと飛び立っていけます。

私は統合失調症の当事者ですが、理事の中には難病を抱えている者も、虐待サバイバーの者もいます。心から辛い心に寄り添うことができると思うのですます。

今回のピアサポートの研修は、私と、理事のやまさこさんの二人が受講しています。二人で学んだことを他の理事にも共有していきたいです。そして、学んだことを生かして、「心の安全基地」を求めている人の心に、温かな風を吹かせるような、そんな活動をしていきます。

そしてできれば、当事者の方や支援者の方とつながっていきたいです。

貴重な学びの機会に感謝です。

来週の研修も頑張ります。

最後まで読んで下さってありがとうございました。

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