2年間
最後くらいは、ありがとうと思いたい
私は、この場所が苦手やった
居心地は良かったんやろうか
ここは、檻みたいで
でもジャングルの中の檻やから
自分を守りながら
でも、檻は檻やから、冷たくて寂しくて
動く元気はなかった
狭い檻の中で息を潜めるのが、好きなんじゃなくて楽やった
好きな色にならない
好きなことを楽しめない
それが、この囲いのせいじゃないとは知ってても、私自身の問題と知ってても、ここにいる自分が丸ごと好きになれんかった
窓から見る景色
記憶に残ってるのは、ほとんど夜で
アルコールと疲れで少し歪んで、そこに煙を加えて、見たくないものから目を逸らした
車を見ないようにしてたら、せっかくの富士山もなかなか目に入らんかった
でも、冷たい鉄柵やからこそ頑丈に私を守ってくれた
ありがとう
見て見ぬふりの私に優しく向き合わず、そんな私を見て見ぬふりしてくれてありがとう
ここを経て、もっと幸せになるからね
ちゃんと元気に生きられるようになるからね
ごめんね
次は幸せになってね
大切にされてね
こんなだらしない私にも、毎日ちゃんと日当たりをありがとう
静かに守ってくれてありがとう