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九月の始まりは雨

先日の「やみ・あがりシアター」が無事に終わり。
まだ3日目しか経っていないのに。もう焦ってる。

他の人は公演の翌日から稽古が始まっていたり。
知り合いの大きな舞台の決定の情報を知ったり。
出演ができなかった舞台案内が知人から来たり。

そのたびにザワつく心とお付き合いして10年くらい。
この焦り、劣等感こそが原動力とも思うけど疲れた。
そろそろ別のエンジンを積まないとダメな気がする。
「他所は他所。ウチはウチ」がいつまでも出来ない。
人の目を気にせず、自分の道をそのまま行く険しさ。

何もない時こそ自分には創作があるじゃない前を向く。
しかし、描きたいものが見つからない。初めての経験。
いつもは公演が終わ前から、次に何がしたいが浮かぶ。
ずっと考えている。次回公演のリアリティが無いのだ。

恩師に尋ねる。誰しもが通る道であると説いてくれた。
自身の作家性を今一度見つめ直すよいタイミングだと。
SFなら例えば今のアニメSFの何がヒットしているのか。
分析して研究してみるのも良い。勉強することが大事。
と、教えてくれた。

落語的な古典の部分。そして近未来のテクノロジー。
この両幅が好きであり、現在のドラマに興味が薄い。
ただ、この現在のドラマに活路があるのではないか。
感銘を受けた良質な会話劇。大きな事件も設定も無く。
人が対話しているだけで緩やかに進むが飽きない物語。
得意不得意もまだ未知ではあるが。飛び込んでみよう。
それにはきっと硬いだけで無く「笑い」も必要だろう。

今、新しく描くべき物語。作家としても新しい挑戦。
外はすっかり涼しくなって。芸術の秋が始まります。
ゆっくり種を撒いて。来年の収穫に備えようとかと。

今日は久々の雨。恵を与えてくれます。

桂米朝 著書「落語と私」読み終えました。
また感想文を気が向いたら添えようと思います。

それではしばらく引き篭もります。
御用があれば起こしてくださいまし。


前田隆成


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