電話営業で培った「提案力と対人スキル」を携えトラックマッチングの世界へ!変化の渦中だからこそできる挑戦を楽しむ
仕事をするうえで大切にしていることは「ありがとう、とちゃんと伝えること」。と迷わず答えた矢部 竜三は、チームのメンバーに対しても運送会社様に対しても、感謝の気持ちを伝えることを大切にしています。変化のタイミングにある物流業界で、ハコベルでこそ実現できることについて聞かせてもらいました。
電話オペレーターで手腕を発揮し、物流業界へは「電話対応力」を活かして転身
—— “配車のベテラン” の矢部さん、これまでずっと物流業界、配車のお仕事をやってこられたのでしょうか。
ハコベルの直前は物流、配車業務に従事していましたが、私はもともと「海外に行ける仕事」をしたかったんです、旅行業とか。それで最初のキャリアは車検整備場で使う機器・テスター等の販売会社に就職しまして、海外事業部を希望し2年半ほど勤務しました。なかなか海外に行く機会にはつながらなかったもので、やっぱりもとからの夢だった旅行業に少しでも近い場所で仕事をしようと考えました。それで旅行会社の派遣添乗員になり1年半ほど経ったころ、結婚を機に正社員として勤務できる職を検討するようになりました。
正直なところ「旅行業をやってみたい!」という思いが叶ったこともあって、いったん現実的な生活設計をするという目線になり、夢はリセットしました。ずっと憧れていたので経験できたことで満足感が得られたので、未練もなかったんです。
そこで国家資格を取得するための講習会を開催する事業会社で、電話で集客等をする職に就き5年ほど経験を積むのですが、一部出来高制の営業のような仕事だったので、やればやった分、収入に反映されたんですよね。ところが会社側のとある事情が発生し退職することに。仕事自体はいやなこともなく、電話を使う業務に抵抗がなかったため、物流企業での電話でマッチングを行う職にチェンジしました。
「電話を使う仕事」という点から入ったので、物流業界を特に志向したわけではなかったんですよ。
—— 旅行の派遣添乗員経験を経て「電話」という業務から物流業界に入られたと…!いわゆる電話によるトラックマッチングですよね。
ええ、そうなんです。電話でのいろんな応対の方法を積み重ねてきて、電話営業や電話によるマッチング的な業務は実績と呼べるものがありましたからね。入社後は荷物の情報と空いている車の双方の情報を電話で集め、合うものをマッチングさせていくという仕事内容からスタートしました。
その会社では成功体験も失敗も、本当にいろいろ経験することができたんです。そのなかでひとつ、自分のなかで自信につながり、それを機にステップアップできた経験があります。私はそれまでずっと、リーダーのもとで仕事をする環境にいまして、なかなか評価されず芽が出ない状況が続いていたんですね。あるとき、自分のリーダーが退職することになり、初めて私がリーダー職を任命されることになりました。実はそれまでずっと、「自分がリーダーになったらこうやろう」といったことを日ごろから思い描いていたのです。そこでそれを具現化し、ガラッとやり方を変えたところ、大きく成果を伸ばすことができて評価につながりました。
もうひとつは、人生で初めて新卒の女性が私の下に配属されました。過去に新卒入社者が2ヶ月で退職してしまったというショックとトラウマから、センターでは新卒採用を控える傾向となっていたんですよ。そこで私に預けるから育ててくれ、という経緯で。そうした社会人未経験の人材が、やがて私がその会社を退職する頃になると私がいたポジションにまで成長していました。その人ひとり育って成長していく過程をつぶさに見守ることができたことは、とてもうれしく貴重な経験になったのです。なによりもそのことは、自分に自信を持てた経験となっています。
そうして自分の仕事にある程度の自信を持てた頃、他のセンターに異動となりセンター長をやらせていただきました。そこでもさまざまな経験をさせていただいたのですが、営業に異動する話が出まして。当時私は運送会社様と常に関わって仕事をしていたいという強い思いがあったので、営業になるとその接点が離れてしまうことからいっそ転職を意識するようになりました。
窮地を助けてくださった運送会社様に報いる「サービスでの恩返し」ができること。それがハコベルの魅力
—— そこでハコベルへ。入社の決め手になったことはどんなことでしたか。
実は当時、ハコベルにすでに在籍していた人がかつての上司だったのですが、1度ちょっと相談というか、どういう仕事をしているのか聞いてみようと思ったのです。するとちょうど人を募集しているということや、非常に歓迎的ですぐに面接のようなものに進んでいきました。
それ以前にまだハコベルがラクスル社の事業部だったときに、元上司からのある1本の電話をよく覚えていたのです。実際の荷物をトラック手配できるか?と言われ、それがこれまで聞いたことがないような良い運賃で「車を探せるか?」と言ってくれたのです。その人も相場をわかっているうえでのことでしたので「うわぁすごいな」と思い、そこでとても興味を持ったという出来事がありました。
在籍企業で後日、配置転換の件が持ち上がるわけですが、それですぐに「ハコベルへ行こう!」とは頭が切り替わりませんでした。しかし、「運送会社様とやり取りして配車に関わっていたい」という思いは変わらなかったところ、「ハコベルでは配車業務で人を探している」というタイミングです。しかも自分が経験していた東海エリアを担当できる人を探していると聞きまして、これはもう、「1度話を聞きたい」と思ったわけです。そこからはとんとん拍子に進みましたね。
仕事内容の観点でも前職との違いに興味を魅かれました。前職では対外的な連絡方法は完全に電話とFAXのみでしたが、ハコベルはWeb上のマッチングサービスです。これは素直に面白いなと感じたポイントでした。
これまで窮地のときに助けてくださった運送会社様へなんとか恩返しをしたいと思ってきたのですが、御礼を言うにしても遠方ですし、なにか違うかたちでと考えたとき「サービスとして良いものをお返しできるのではないか」ということをハコベルのサービスから感じられたことで、自分のなかでは即決となったのです。
—— 恩返しができるサービスの形が魅力だったのですね。
結局、多重下請け構造という問題に行き当たります。運送業は一番大元で荷物を受けてから、必ずしも一社で完結できない場合が多く、A社に代わりに運んでもらおう、A社でも難しくてB社にさらに代わってもらおう、ということが多く起きています。そうするとAからBへ依頼するときに各社が利益を得るために、最初に受けた運賃から落として依頼が進むわけですね。つまり、複数社が入るとその分利益が抜かれていくために、実際に荷物を運んでくれる会社ででは、本来もらえるはずだった運賃がとても下がってしまうのです。
こうしたことにずっと疑問を持っていました。なので私は本当にやってみたいのはメーカー側の配車・物流の担当なんですけど、要するに少しでも運送会社様に還元したい、良い仕事をご提供して喜んでほしい。真面目なことを言い過ぎかもしれませんが、このことはずっとブレずに考えていることなんです。
現在は一般貨物事業部の配車グループのなかで、中日本エリアのリーダーを担っています。前職でも中日本を担当しているのですが、比較しますと地域特性での会社、サービスの認知度がまだ不足しているなと実感します。逆にこれはやりがいとする部分ですね。あと社内的には、リモートメンバーが多く集まってもいるエリア担当チーム。顔を合わせない状態でのコミュニケーションや、リアルタイムで起きた問題を迅速に解決していくことなどの難しさを初めて経験しています。業務上、けっこう予期せぬことが起きますし、メンバーが何を思っているか読み切らないとなりません。
感謝を直接お伝えし、ご要望をうかがえる関係づくりをこれからもやっていきたい
—— 矢部さんのキャリアにおいても新たな課題に対してのチャレンジになるのですね。ハコベルの独自性や強みはどんな所に感じますか。
もっとも大きく感じているのは、これから先、物流業界がどのようになっていくかを目撃することができるのがハコベル。運送会社様は比較的ご年配の社長様が多い業界ですが、これから徐々に世代交代が進んで社長業を任せて退くかたも出てくるでしょう。そうなったとき、いまの若い人たちにこれまでのように電話して人脈をつくり、それ頼みで仕事を形成していくやり方はフィットしないと思うのです。
そういうところをいかに効率よく仕事を獲得し、配車を組んでいくか?となったとき、ハコベルのようにシステム上で仕事を選んで受注することができる世界は、この先の世代の人たちに確実に評価されていくものだと考えています。そうした世界をつくろうとする挑戦を始めた、ゼロのところから関わることができていることが喜びですね。私が入社した頃というのは、「ハコベル運送手配プラス」がリリースされた頃でしたので、それを運送会社様にお使いいただくということがとても刺激的でした。
一方で、便利で価値があったとしてもすべての人に受け入れられるということではないんだな、ということもわかりました。望んでいない会社さんも多々あります。昔ながらのやり方を変えることは大変ですし、「これがいいんだ」と思う気持ちもあるのでしょう。とはいえこうした次世代型サービスとは、周囲が一気に使い始めると合わせざるを得なくなる部分が一定ありますから、おそらくそこまでの世界をつくることができたら勝ちなのかもしれません。今ではあまり紙の切符を使うことはなくなっていて、いつのまにか交通系電子マネーが標準化したのと同じような感じでしょうか。
物流業界のあるべき姿に向かう渦中のタイミングに関われることが喜びに
—— ありがとうございます。これからハコベルで、どんなことを実現していきたいですか。
実は昨年、ずっとやりたかったことをやらせてもらうことができたのです。運送会社様ときちんと顔を合わせ、コミュニケーションを図りながらご要望を対面でうかがって実現していくというものです。こちらからのお願いの場合にも、もちろんお顔を合わせてお話をします。これは前職からずっと実現したかったことであり、お顔を合わせて御礼をお伝えし、この先もお力をお貸しいただけるような関係をつくっていきたいと考えてきたのです。実際に対面での関係を築くことはすごく大きな意味のあることだと思っています。
これを運送会社開拓という業務において昨年実際にやらせていただいて、お取引のある会社様を訪問し、この先もご協力いただきたい旨を直接お願いにあがりました。なによりもこれまでの御礼をお伝えする、といったことを半年ほどやらせていただけたのです。その当時心から充実を感じましたし、成果も上がっていきました。なかなか同業でも運送会社様にこまめにまわってお話をする、ということが特別な場合以外ではないものですから、これはもう他社との明確な差別化であったと同時に、自分自身が胸を張れることでもありました。
感謝をお伝えしご要望をお聞きする。常にそうしたコミュニケーションがとれるような存在でいたい。それはこの先もずっとやっていきたいことのひとつですね。
—— 最後に、矢部さんがハコベルを人に紹介するとしたら、どんな会社だと伝えますか。
物流業界で「今後こういう世界にしていきたい」といった理想を1からつくりあげている会社。まだもちろん全然できあがっていないと考えています。ですからそうした世界をつくっていくという段階に関わることができるのは、貴重な経験ですしやりがいがあるということ。
会社によりますが、ある程度のシステムなどがそろった段階で、「こういうふうにやってくださいね」と上から下りてきたものを遂行するだけという場合が一般的かと思うのです。ところがハコベルはそれをつくる過程から関わることができるので、ある意味でその仕組み化が完成したときに「この部分っておれがこういうふうにリクエストしてできたんだよ」とか、つくりあげる部分で関わったと胸を張って言えるんですよ。これは貴重だなと思いますし、なかなか経験できないことです。そういう経験をしてみたいかたには、やりがいを体感しに来てほしいですね。