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前職9年間の名刺交換数を1年で越えた!次の時代に遺す新たな物流インフラをつくるという自負

 壁をつくらず誰にでも気さくに話しかけ、周囲の雰囲気をなごやかにするのは営業職の飯見 健之介。お茶目な愛されキャラである一方で、ハコベルが物流業界で果たすべき貢献を「幕末から新政府樹立」の様相にたとえ、「へこたれるつもりは一切ない」と語ります。今後150年先に遺していく物流をつくる、と答える若手営業担当の考えていることとは?

一般貨物営業部 セイノー営業グループ
飯見 健之介 Kennosuke Iimi
名古屋の物流会社に入社し、9年ほど倉庫業務やフォワーディング業務に携わる。在職中1年間のマレーシア赴任後、商社系物流会社に出向し、物流の多様な業務に従事した。2023年6月、ハコベルへ入社、現職。

語学力も活かし、フォワーディング業務で研鑽した9年。3年周期で物流のさまざまな業務を経験

—— 飯見さんは物流業界ご出身とのことですが、どのようなお仕事をなさっていただのでしょうか。

 大きく三つの事業を展開する会社に9年ほど在籍していました。ひとつには内航船事業、日本国内の輸送です。次に港湾運送事業といって、いわゆる船が港に着いた時に港で働く事業のことです。そして三つ目が国際輸送のフォワーディングという仕事。メーカーや商社等の荷主が輸出入するにあたって必要な税関等の手続きの一切を外注するのですが、私はこのフォワーディングの業務に従事していました。

 9年の在職期間のうち3年は倉庫や本社で仕事をし、4年目にマレーシアで1年間倉庫の仕事に就いたあと、帰国してから4年間は大手商社系のロジスティクス企業に出向していました。

—— およそ3年ずつ、いろいろな仕事の場を移って経験を拡げてこられたわけですね。フォワーディングについてもう少し詳しく教えてください。

 メーカーさんや商社さんが海外のお客さんと商売をするにあたって、輸出入業務の手続き、業務の一切を請け負う会社をフォワーダーと言います。日本で製造した製品を海外にお届けするという基本的なことはもちろん、ときには日本の技術でしか製造できない製品もあるので、その製品を製造する設備を海外の工場にまで輸出する、といったこともあります。

 たとえば、日本の工場Aで製造した設備を最終的にアメリカのBという工場に運ぶとします。1番最初のトラックの引き取りの段階では「この貨物のサイズでどんな形状をしているから、トラックの手配は何台要るな」といった細かなところを想定することも業務のうちです。さらにその荷物を輸出するにあたって、梱包工場に運んで錆びないように梱包もしたりしますから、その手配もします。

 次にコンテナに積むために倉庫に移動させ、輸出するにあたっては船を使いますので船社にブッキングをする。貨物の形状に合わせたスペースを購入しますが、コンテナの種類に合わせた精緻な計算が必要となります。もちろん輸出手続きの書類も用意しますよ。

 いざアメリカに着くタイミングになったら、アメリカの輸入通関の手続きをしコンテナを引き取り、そこでお客様へ引き渡し…。となればいいのですが、お客様によっては「トラックで持ってきてほしい」とか、「ゴミになる梱包資材をあらかじめ処理してきてほしい」とかご要望がありますので、それらすべてをヒアリングして最終的にお客様の工場まで持っていくという。
 ですから、日本の工場から海外の工場などに運ばれる、物流に関するすべての手配というのを手がけていたということですね。

旧きを開いて近代国家を築いた先人に思い馳せ、自身もハコベルで「新たなインフラ」をつくると誓う!

—— 語学力を活かして多様な経験を経て、社内でキャリアアップも視野にあったと思いますが、次なる活躍の場を模索したのはどうしてですか。

 顧客との関係性で見ると圧倒的に立場が弱いことと、同業他社間でのノウハウの観点で見ると、物流・コンテナ輸送という業界は、業界的に成熟し切っていると感じていました。どの会社でも大体同じようなノウハウを持っているんですよ。先ほど解説した1から10まで考えて仕事を受注する、というスタイルもどの会社でも明確な違いはなく、同じようなことをやっている印象がありました。

 物流ってすごく大事な仕事なのに、どこも同じとなると、「隣の会社と差をつけるために結局お金を安くする」くらいしかお客様にメリットとして感じていただけなかったりします。新型コロナウイルス感染症が世界で流行したとき、世界各国でも物流はエッセンシャルワークと言われ、ロックダウンで外出禁止になっても物流業界で働く人は最低限の稼働が許可されていました。やっぱり絶対に止めてはいけない仕事というものが確実にあって、物流はそのひとつなんだ、と強く実感したんです。

 そんなときにハコベルをはじめ、物流をITで仕組み化していくという領域を意識するようになり、「あ、これって、もしかしたら物流業界が荷主と渡り合っていけるサービスでもあるのではないか」と感じたのです。そういう意味ですごく面白そうだと思って、その感慨が一番大きく背中を押したかもしれないですね。

—— 長い歴史のなかである程度定まった仕事に対して、仕組み化することで「面白い変化が起きそう」という点が飯見さんの興味関心を引いたのですね。

 私は歴史が好きで、よく明治や幕末について書かれた本を読んでは触発されてきました。鎖国をしていた日本社会に、突如まったく異なる文化圏から来た外国人に開国を迫られる。なにもしなかったら植民地化されたり、意のままにされてしまうところを日本人はそこで、がんばってがんばって、笑われながらでも新しい近代国家、法治国家をつくりましたよね。

 その後にそうした立役者たちのそれぞれの運命も、悲喜こもごもではありますが、法律や鉄道、郵便制度など、現在の社会基盤に通じるインフラの必要を信じて築いた人たちがいるからこそ、いま自分たちが生きる現代社会があります。いまハコベルがやっていることってある程度、成熟しきった物流というインフラにおいて、100年後、150年後の社会で同じように安心して活用できる整備をしているのだと思ったんです。かつての時代をつくった先人が一生懸命やっていたことと、通じるものがある。そんなふうに思っているんです。

  だから自分は、あの人たちにあこがれて「自分もそのような仕事がしたい」という思いがあったので、ハコベルを知った・見たときに、心の奥底で「自分のやりたかったことは、こういうことだったのではないか」と考えたのです。

心がけるのは「真面目にやること、手を抜かないこと、自分で限界を決めないこと」

—— 素晴らしいお話で胸が熱くなりました。そうした想いを抱いてハコベルへいらして、現在は営業職でご活躍です。どんなお仕事ですか。

 一般貨物営業部で営業職に従事しています。ハコベルが他の利用運送事業者と決定的に違う点が、多重下請け構造や非効率なアナログな仕事の仕方を解決する手段としてITという武器を持っている事業者である、ということ。

 「ITという武器を持っている」ということは、システムで発注をかけることができたり、SaaSのシステムを導入することによって、配車の管理をしやすくなるという業務の効率化まで網羅できるわけなので、単純に配車をしている事業とは異なるところです。そういった営業活動をして新しい取引先を増やしていくことが私の仕事です。

 また、メリットのあるサービスであっても「ハコベルってどういう会社?」という部分でつまずいてしまうこともまだありますから、西濃グループのハコベルとして、西濃運輸さんのお客様に対してハコベルのサービスを営業しに行くという座組みが構築されています。全国各地に営業所をお持ちであり、B to Bで日本最大手ですから、ネットワーク基盤も信頼度も大きいので、西濃さんと一緒に荷主様にセールスに行く、というのが役割となっています。

とにかく商談をする!ハコベルを知ってもらうことの一歩を大切に、目指すは「業界スタンダード」への道


—— この仕事を行うにあたり、工夫していることや大切にしていることがあれば教えてください。また、入社から1年、ご感想も聞きたいです。

 これ、言葉にすると本当にあれなんですけど、「真面目にやること、手を抜かないこと、自分で限界を決めないこと」だけだと思っています。自分で判断するのは逆に良くも悪くもあんまりしないです。絶対相談しますね。

 前職では決まった人たちとの決まった仕事で、会話する人も決まった人という日々でしたが、前職9年間で交換した名刺の数と、ハコベル1年で交換した名刺の数が同じくらい、もしくはいまの1年間の方が多いくらいです。

 入社半年や1年経ったタイミングで比較すると、やっぱり気持ちに余裕がすごく出てきたと実感します。もちろんそれは、仕事をおぼえて自分でできるようになったことや、周りのかたともコミュニケーションを取りやすくなったことなどが影響しています。実のところ、最初の半年間は死んでましたよ(笑)。
 ボロボロでしたけど、乗り越えた。いまはもう本当に、「さぁもっとがんばろう」って気持ちでいます。

—— たしかに以前と比べていまの飯見さんの充実度は表情に現れていると感じますよ。これからハコベルでどんなことを実現していきたいですか。

 業界のスタンダードになる、私の表現で言うならば、これは先ほどの「新しいインフラ整備」ということになるかと思います。いま、そういう意味で申し分のない状況にいる実感がありますし、他の会社では同じことはできないと思っています。

 「業界のスタンダード」になるには、数の論理というかもっとたくさんのご利用者様が増えなくてはなりません。営業として心がけていることは「とにかく商談をする」。本来的には売上と利益を上げることが営業の一番の目的なのですが、1回でも商談でハコベルのことを説明させていただく機会がある、ということは、「ハコベルや、これからの物流の仕組みについてを知ってもらった」ということにつながりますよね。これがまず、1番にやらなくてはならないことだと思っていますし、1番ありがたいことでもあるのです。

 実際に過去に行った営業でハコベルを知ってくださった方が、数年経ってお客様になられた事例も少なくないわけですし、有事のときに思い出していただくきっかけづくりをまずしておくことは大切だと思うのです。だから、へこたれるつもりは一切ないですね。

 ひとつ付け加えておくと、仕事は確かに厳しいです。ベンチャーですから。なので、「ベンチャーだ!面白そうだ!」だけですとやっぱり難しいと思います。
 ですが、あからさまな成長を望んでいる人というのは、自分のなかでなにか次の新しい一歩を踏み出したいという欲求があると思いますので、そういう人はハコベルで挑戦の場が待っているんじゃないでしょうか。

 ハコベルでやっている仕事は、ゆくゆくは新たなインフラとなり、直接人々の生活を支えていくものです。そこに責任もやりがいも感じていますが、営業職に限定せず、可能性を開いて多様なキャリアも開拓していきたいと思っています。


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