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「家づくり」と「庭づくり」の境界線はどこ?
こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。
実は私、ここだけの話、、、SNSで「家づくり」「間取り」「家の外観」などなどに関する記事を見ていると、時々とてつもなく胸がザワザワします(笑)
今日はそんなお話です。
「家づくり」検討中に「庭」の事考えてます?
建築前の「お庭づくり」に関するご相談では、大体、玄関の向きと家の配置について、変更のご提案をすることも時々あります。
それ以外には、設備関係(特に外部の給排水や電気の配管)などなど。のチェックやアドバイスなどなど。
建築の前段階であればまだ良いのですが、建物の引き渡し後の現場になると、「もっと早い建築段階で検討してもらいたかったな。」と思う状況に遭遇することもあるのです。
:植物の植えられない植栽スペース
「ここにグリーンがあると映えるので。」
そうお客様が目を輝かせて言われた場所は、あまりにも日当たりが悪かったり、逆に日当たりが良過ぎたり。
そして、せっかく絶対に新居にはこの樹を植えたい!!と思っていた樹が、新たな家の日照条件に合致せず、植えられず残念な思いをされたり。
(もちろん、代替案はご提案します!)
家の配置図に指定された場所に、樹木を植えようとしたところ・・・
「配管が邪魔をして植木を植えるスペースが取れない。」
「樹木を植えると、人が行き来しにくい(狭すぎる。)」
こうなると、配管の工事をし直す。犬走りを少し削る。などの作業が発生するか、もしくは、代替案(位置の移動など。)をご提案する事になります。
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厳密に「わからない。」場合には、予測した上で
重機ではなくこうやってスコップでちょっとづつ掘ります。
:水問題は意外な落とし穴が
植物が生きていく上で最低限必要な「日照」そして「水」。この「水」の見落としも意外にあるので要チェックです。
↓実際にあった例↓
「植栽スペースとして用意された場所は軒が出過ぎていて、雨水がほとんど入らないため、水やりを定期的にしていただく必要がある。」
「花壇スペースに面した場所に、便利に使える水道がない。」
もちろん、これらを私たち庭をデザインするものがお客様から相談いただいた時点で解決できるよう努力をします。
しかし、「建築段階である程度解決できたのではないか?」と思うことも実際あるわけです。
水問題と同じく電気問題も。
「庭を夜も楽しめるようにライトアップしたい。」と言われても、都合の良い場所に電気の配線がない。なんて事もあります。
あと、もう一つ意外な落とし穴!
エアコンの室外機の位置や向きも、庭で過ごす。植物を育てる。というときの弊害になるのでご注意を。
:本当にそこでリラックスできるの?
「ここでリラックスしたいんです。」と言われた庭スペースは、玄関の外に立つとちょうど視界に入る場所でした。
きっと、土地の形状や周辺環境からその場所にしか「リラックススペース」は取れなかったのでしょう。
しかし、郵便、宅配便、不意の来客、、、
それらの視線を物ともせず「リラックス」出来るのでしょうか。
建物がある程度できたタイミング=庭を計画する段階(それでは少し遅い気がする、)で、玄関の視線を上手に交わしながら、庭スペースのプライベート空間を作ることはもちろん可能です。
しかし、建築段階でその「リラックス庭スペース」を建物と一体化した、外観ともマッチした空間として配置・仕上げる方法はなかったのかな。と思ったり。
ま、ご近所の方、通りすがりの方もウェルカムなリラックススペース。というパターンもあると思うので、そこはじっくりお話をお伺いします。
実際は、建築の前段階でしたので、玄関の出入りの向きの変更をご提案しました。
家の外観を何色にするか、どんな屋根の形にするか、、、
と考える事に時間を割くのであれば、庭も家の外観の一部として、どう見えるのか、どう見せたいのか、そして、「間取り」と同じように「(庭で)どう過ごしたいのか」まで、もう少し掘り下げて考えると良いかも!と思うのです。
解決のタイミングと方法
ここに書いた事例は、すべて私が実際に経験したものの一部で、タイミングによって解決の方法も変わってきます。
引き渡し後にご相談のあったお客様で、花壇スペースに水道のなかったお客様は、追加で外部水道を設置されました。
軒の出の関係で、植栽スペースに雨水が入らないお客様には、自動灌水をご提案しました。
その他にもさまざまな事例があり、その都度解決のお手伝いをしますが、建築段階である程度解消できていたら、庭づくりに関わるコストはもう少し抑えられたかもしれない。と思うこともあるのです。
『庭』って「家」だと思う
もしも迷ったり、悩んだりすることがあれば是非是非ご相談くださいね。
大切な「家づくり」です。
庭をデザインする私も、今「家づくり」を検討している段階だからこそ出来ることがあるのにっ。とザワザワすることがありますよ。と、お伝えしたいなと思った。という、今日は、そんなお話でした。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
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