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夏の庭からー七変化する「ランタナ」の花と地球温暖化の影響

こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。今日は夕方と言っても18時半を過ぎてからInstagramで不定期にやっているインスタライブ「ハコ散歩」をしました。その中で、さまざまな鹿児島特有の花や、今の時期に咲くお花のご紹介をしました。今日は夏の花壇を賑やかにしてくれる「ランタナ」のお話です。

雨上がりのランタナの花

ランタナとは

ランタナ(別名:七変化)
クマツヅラ科 シチヘンゲ属(ランタナ属)
半常緑低木 南アメリカ原産

小さな花が集まって咲くので紫陽花のような雰囲気もありますが、紫陽花とは全く違う植物です。
紫陽花は本来日本の固有種であり、ランタナを含むクマツヅラ科の植物の多くは熱帯地方を中心に分布しています。

別名「七変化」と呼ばれる所以は、花の色が次々に変化してくることから名付けられました。と言っても、オレンジがピンクになったり、赤が白になったりするわけではありませんよ。
黄色からオレンジ、そして赤になる。とか、ピンクが徐々に濃いピンクに変化したりまた逆も然り。といった感じです。

ランタナにもいくつも品種があるのです。

ランタナ`カマラ は、
オレンジが濃い赤へ変化していく姿がとても綺麗です。

暑さに強いランタナは剪定を!

とにかくランタナは暑さに強い。猛暑だからと臆することなく咲くかなり強靭な植物です。地植えにすると、環境はあえば3号ポットの植物が3年ほどで大人が両手を広げたほどの大きさになってしまいます。

花が終わると、基本的にはバッサリと根元10センチほど残して剪定してしまっても大丈夫です。逆にそのままにしておくと、葉っぱが霜に当たったりして傷み、冬場とても見苦しい状態になります。
株がほとんど無くなったような強剪定をしてしまっても心配なく。ランタナは次の年の春には新しい枝を伸ばし、前の年と同じ大きさになりますよ。

この剪定作業ができないのであれば、ランタナをお庭に植えることはお勧めしません。その理由は次の見出しで。

世界の侵略的外来種ワースト100

強靭なランタナですが、「世界の侵略的外来種ワースト100」に指定されています。この「100」の中には動物も含まれています。植物だけだと34種類がそのワースト100に入っています。

世界の侵略的外来種ワースト100(せかいのしんりゃくてきがいらいしゅワースト100, 100 of the World's Worst Invasive Alien Species)とは、国際自然保護連合(IUCN)の種の保全委員会が定めた、本来の生育・生息地以外に侵入した外来種の中で、特に生態系や人間活動への影響が大きい生物のリストである。

Wikipedia

南アメリカ原産のランタナですが、今は世界中で帰化植物として確認されているそうです。帰化植物は原産国ではない地域から伝わって、野生化した植物のことを言います。
野生化してしまった植物を駆除することは、とても大変なことです。

世界の国や地域の中には「ランタナは植えてはいけません」と禁止しているところもあるそうですよ。

ランタナの種には毒があり人間は食べることができますが、鳥は食べることができるそう。そうして糞に混ざってランタナの種を運ぶ事も確認されています。溢れタネの発芽率も良いようです。
日本では、あたたかい地域以外では地植えで越冬することが難しい場所もあるようですが、もし冬場の気温が0度以下になることがほとんどない地域では、むやみに増えないように工夫、今植えている株が種がつく前に剪定する。などしてみても良いかと思います。

なぜなら、地球温暖化は進んでいると言われています。
日本のゲリラ豪雨が頻繁に起きやすくなっているのもその影響かも?温暖化が進めば、自ずと植生も変わってきますからね。


まとめー綺麗だから強いからと

綺麗だから、強いからと、様々な植物をお庭に植えたくなる気持ちはわかります。
しかし、生態系に与える影響まで視野を広げて見てみると、空は繋がっているし、お隣の土地とお隣の土地とは、透明の大きなパネルで仕切られているわけではありませんよね。
鳥たちは、隣地との境界線なんて無視して飛んでいますし、風も吹き通って行きます。全部つながっているんですよね。

世界の侵略的外来種ワースト100」について調べていて思ったのが、海の生物も怖いな。と思いました。海も繋がっていますからね。
もしも、興味を持った方は是非このワースト100を見て見てくださいね。

「綺麗ね。可愛いね。」と言う植物の裏側のお話を伝えることも、私の役目かなと思って、今日は「ランタナ」のお話をいたしました。
最後まで読んでくださりありがとうございました。

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