夏の庭からー日本の野に咲く『鬼百合』と『鹿子百合』
こんにちは。ガーデプランナーのhacoです。夏の庭に咲くのはオレンジの『鬼百合』と、白に中心がピンクの『鹿子百合』です。
どちらも俯いて咲く姿がとても目を惹きます。
鬼百合とは
原種のユリの一つなのですが、その割にはとてもド派手な姿でしょ。
花びらの反転や鮮やかな花色が「鬼」を連想するとして名付けられました。
故郷に咲く鬼百合
日本各地でみられる百合で、野山をドライブしていても「この時期になるとこの色の百合を見かけるよ。」という方も多いことでしょう。
故郷で夏に咲いていたこの百合が懐かしく、故郷を思ってお庭に植えたい。と思う方もいらっしゃるようです。
別名に『里百合(サトユリ)』という名を持つのは、その辺りに理由があるのでしょう。
鬼百合は球根から育てられますし、一度植えると環境が合えば毎年花を見せてくれます。しかし、丈が1m〜1.5mほどになりますので、植える場所と花時期に支柱をする方が良いかもしれません。
茎に黒い「ムカゴ」を作るという特徴のある百合です。(近いうちに、そのムカゴの写真とってきて貼り付けておきますね。)
この「ムカゴ」を作る百合は日本ではこの鬼百合だけです。
鹿子百合とは
花の大きさは「鬼百合」とほとんど変わりませんが、鬼百合に比べて耐寒性がないようで、日本で自生している地域は九州・四国に限られます。品種改良された百合のように、とても美しいピンクと白に茶の斑点の入った花です。
日本を代表する百合
江戸時代に、ヨーロッパで紹介された「日本を代表する百合」と言えばこの鹿子百合です。この日本の百合を見た当時の外国人は、そのあまりの美しさに大変興味を持った。と言われています。
一時はヨーロッパで大人気で、球根の輸出が積極的に行われていたそうですよ。
そしてこの「鹿子百合」は特に鹿児島県薩摩川内市にある甑島に多く自生していると言われており、鹿子百合の群生地があるそうです。
甑島へはフェリーで渡ることができます。
近いうちに、一度行ってみたいなあ。と思っている島です。(お友達も住んでいて、フェリーとは言え案外近いのです。)
夏の花壇を彩る百合の花
夏の花壇で花を楽しもうと思うと、花選びにとても悩むかと思います。そんな時に百合を植えてみるのは如何でしょうか。
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは美しい女性を表現する言葉として有名ですが、美人というと儚げなイメージも持ち合わせているのか、まさか自然界で百合が夏にも咲く花だとは思ってもみなかった。という方もいらっしゃるでしょう。
俯いて咲く百合が風に揺れる姿は、美しい女性が歩いている姿のようだ。という意味なのでしょうが、暑さの中でも涼しげに美しい花を咲かせる、とても強い意志を持った女性の意味合いも持っていても良いのかな。と思ったり。
まとめー野に咲く百合の思い出
小学生の頃、この「鬼百合」の季節に帰宅すると、私の顔を見た母が「転んだの?鼻血じゃない?」と心配そうに声をかけました。
私は、転んでもいないし、鼻血が出た記憶もありません。
しかし、鏡で自分の顔を見てびっくり!!
確かに鼻の周りは鼻血が出た後のように赤茶色くなっています。しかし学校でのことから思い返しても、怪我をしたような記憶はないのです。
結局その鼻血のようなものは、通学路に咲いていた「鬼百合」の花が可愛くてその花はどんな香りがするのかと、花に顔を近づけたことから花粉が鼻についたことが原因だったのでした(笑)
百合の花粉は油分を含んでいるので、水で洗っただけでは落ちないんですよね。
皆様も、どうぞお気をつけて。
野の花から受け取ること
野の花の美しさに目をやると、時には「あれ?去年はこんな時期に咲いていたかしら?」とか「今年はやけに花が小さいわ。」とか感じることがあります。
毎年、お世話をしていなくても季節を忘れずに咲いてくれる野の花は「今年は雨が少なかったのよ。」とか「冬の寒さが堪えたのよね。」と言っているのかもしれません。
さてさて、今回ご紹介した「鬼百合」も「鹿子百合」もどちらも私にとっては故郷の花。この季節に道路脇に咲いているのが当然の花です。
「どうかこの花が、絶えず子供達が大人になっても見られますように。」と願うお花の一つです。
さて、今日はここまで。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。
ーーーーーー
hacoのリットリンク