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第6夜 チョウの恩返し

小学生の アイちゃんは 今日も いやいや学校へ向かっていました。

「あぁ〜あ…学校に行きたないなぁ…。もっと家で寝てたいわぁ〜。」

そう呟きながら 公園の横に差し掛かると木と木の間に張られた蜘蛛の巣に捕まっているチョウチョをアイちゃんは 見つけました。

「あらあら、かわいそうなチョウチョさん。私が助けたるわ!」

そう言うと アイちゃんは その辺に落ちてる木の枝を拾い上げ その枝で、

「えいっ!」

っと言って蜘蛛の巣を薙ぎ払いチョウチョを助けてあげました。

すると チョウチョは まるでお礼を言うかのように何度かチィちゃんの周りをヒラヒラと飛んで空にきえていきました。

「もう、捕まったら あかんでー!」

大きく手を振って空に消えていくチョウチョに声をかけ 気付いたら遅刻しそうになっていた アイちゃんは 急いで学校へ走りました。

その日の夜…2階にある自分の部屋でアイちゃんは ベッドに横になりながら漫画を読んでいると、

『トントン』

と、窓になにか当たる音がします。

気になって カーテンを開けて窓の外を見ると なんとそこには 自分と同じくらいデッカいチョウチョっぽい人らしきものが立っていました!

「あんた なに!?」

アイちゃんは ビックリして 思わず叫んでしまいました。

「私は 今日の朝 助けて頂いた蝶です。助けて頂いた恩返しが したくて尋ねて参りました。」

「えっ?恩返し?いったい何してくれんの?」

「………そうですねぇ。あなたが面倒臭いと思っている事を私が 代わりにすると言うのはどうでしょう?例えば 学校へ行くとか?」

「学校?ほんまに?学校 行ってくれんの?でも、そんな格好で学校へいったらすぐにバレるよ。」

「大丈夫です。」

そう言うとチョウチョらしきものは お尻からシュルシュルと糸を出し自分の身体を覆うとみるみるうちに女の子の姿になりました。

「すっご〜い!ワタシやん!!」

アイちゃんは、大喜びで 次の日 学校に行かず家でずっとゲームをしてました。


その日の夕方……

「なぁ?学校どうやった?」

「何の問題もありません。誰にも気付かれませんでしたよ。これから あなたは毎日 家で好きなだけマンガを読んだりゲームをしたりしてゴロゴロと寝て過ごせます。」

「やった!どうせ昼間は パパもママも仕事でおらんし全部 あんたがやってくれるんやね?」

「もちろんです。面倒臭いことは 全て私がやります。学校も勉強も ご飯だって運んできますし トイレだって私が代わりにいきます。あなたは ベッドの上で寝てるだけでいいのです。」

「スゴーイ!正にワタシの理想の生活やわ!」

そうやって チィちゃんは、毎日毎日ほとんど動かず ゴロゴロ、ゴロゴロ……

そして、3ヶ月たったころ………


アイちゃんは……

冗談抜きにして とんでもなく太りました。

いつものように夕飯を美味しそうに 食べ終わったチィちゃんを見て、チョウチョのようなものは ポツリとつぶやきました。

「そろそろ 食べ頃かしら…」

「えっ?何が食べころなん?」

チィちゃんは 気になって聞きました。

「いや、ほんの3ヶ月前のことなんですけどね…
私が 何日も飲まず食わずで じっと我慢して やっとの思いで捕まえた獲物を逃してしまった おバカさんがいましてね…
その時の絶望ときたら もう言葉になんか
出来なくて…

ほんと 悔しくて…悔しくて…

そして固く復讐を誓った時、不思議な力に目覚め こうやって………お前を丸々太らせてから食べる計画を思いついたんだよ!!」

そういうと、チョウチョのような物は 頭から半分にパリパリと割れていき 中から巨大な蜘蛛が姿をあらわしました!

チィちゃんは 叫ぼうとしましたが蜘蛛の糸が口にまとわりつき上手く叫べず、急いで逃げようとしましたが太り過ぎて思うように起き上がる事もできません!

その時です!

窓ガラスが 割れて無数のチョウチョ達が蜘蛛に襲いかかっていきました!

しかし、よく見るとチョウチョでは、ありません……

蛾です!

そうです…アイちゃんがあの時助けたのは、蛾だったのです。

蛾でもなんでも助けてくれるならと淡い期待を持ちましたが、蛾 如きでは 巨大な蜘蛛には 全く歯がたちません。

しかし、大量の蛾がチィちゃんの口にも 突撃してきていたので蜘蛛の巣がとれ 叫べるようになり大声で叫びました!

「パパー、蜘蛛やー!デッカい蜘蛛がでたー!助けてー!」

アイちゃんの並々ならぬ 叫び声を聞いたお父さんは 慌ててゴキジェットを右手に持って駆けつけました!

扉を開けた瞬間 お父さんは 想像以上にデカ過ぎる蜘蛛に腰を抜かしそうになりましたが 一心不乱にゴキジェットを蜘蛛目掛けて噴射しまくりました!

そして、丸々一本使い切る頃に蜘蛛は ぐったりしやがて息途絶えました…

蜘蛛を倒した お父さんは ゆっくりアイちゃんの方を向いて 優しくこう声を掛けました。

「誰ですか?あなたは?」

そうです…あまりにも 太り過ぎたアイちゃんは もはや別人になっていました。

アイちゃんは 3ヶ月前から起こった事をありのままにお父さんに話し何とか信じてもらいました。

それから また3ヶ月掛けて一所懸命 ダイエットに励み痩せる事に成功しましたが 伸びてしまったお腹の皮だけは 元に戻りませんでした。

この話の教訓・・・蜘蛛にゴキジェットは効く!

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ハチロウとドリル
サポートとは?・・・データマイニングの際の、相関分析の指標のひとつで、ある関連購買における支持率を表す。たとえば砂糖について卵の関連購買でサポートが20%の場合、砂糖と卵を一緒に購入する顧客が顧客全体の20%という意味である。 要するに心から嬉しいということでです!