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her/世界でひとつの彼女(2013)

なんという離婚映画…(笑) 

殻に閉じこもる系・実はイケメン、ホアキン・フェニックス良い。いつも運命の女、ルーニー・マーラも良い。もう声だけでエクスタシーなスカヨハの声も良い。映像も音楽も良い。OS彼女であるサマンサとの幸せマックスなシーンでは涙も出た。どうせ人間老いるんだから、体なんてなくたって精神で深く結びついてれば幸せなんじゃないかとも思いかけた。 

これはコミュニケーションについての映画なんだと思う。『人間とOSが恋に落ちたらどうなるか』じゃなく。恋人・友人、ぶつかり合うのも切り離されるのも痛い。でも人間同士だからこそできるのは、互いを想い、共に成長・変化することなんだと思う。ハードな登山のように、手を握り一歩一歩お互いをケアしながら(ファイト一発!)、2人がスピードと方向を揃えてどこかに向かうことなんだと思う。まぁそれがめっちゃ難しいんだけど。作中で、8年連れ添ったエイミー・アダムス夫婦が、たった10分の喧嘩で離婚してしまうように。1人で登った方が楽なことも多いし(大変に多い)。でも人間とOSではそれはできないわけで。 

そのために、大切な人と何をするべきかということ。「一緒なら苦難も乗り越えられる」と思える人と出会えたら、素敵ですよね。 

見始めは「まーた男の“都合のいい理想の女”映画かよ」と思いましたし、途中まで割とその思いが拭えませんでしたが(笑)、色々胸に残るフレーズも多く、観て良かったです。生身の人間てどうしてこんなに難しいんでしょうね。
(filmarksより転載・加筆)

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晴海通り
お読みいただきありがとうございました。今日が良い日でありますように。

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