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私は学校の先生に向いてなかった話

昨年の4月に初めての異動をしました。
初任の学校に7年(産休育休をもらったので・・・)いてからの異動でした。
異動先の学校は家から遠くて、私にとっては通勤が不便な場所でした。
異動先では、「6年生の担任」というポジションでした。

異動する直前は5年生をもっていました。正直なところ、学級の運営や授業など様々な面でうまくいかなくて、とても辛い1年でした。その気持ちを抱えたまま、新しい学校で6年生担任となるのは自分の力量からしてとても心配でした。

その他、経験したことがない仕事や前任のいない業務が自分に割り振られていて、私にとっては不安要素の多い異動でした。正直、自信はありませんでしたが、なんとか耐え、最後までなにごともなく終えようと異動先での仕事をスタートさせました。

教員になって何年も経つのに、定時で上がれず、遅くまで残っていました。遅く残っても終わらなくて持ち帰って寝る時間を削って仕事をしていました。時間がかかっていたのは、翌日の授業の準備や通知表の文章作成でした。

毎日疲れていました。私の力不足が原因ですが、休日なのに休めない状態に不満が大きくなり、心から仕事を辛いと感じていました。同じ学年の先生と私には、指導力に大きな差がありました。保護者やクラスの子の一部からは、その先生のような指導や授業、課題にしてほしいと要望が出ました。

いくら真似しても同じことはできないし、真似してばかりにもいかず、明日の授業について毎日遅くまで悩みながら、なんとか授業をしていました。もともとなかった自信はさらになくなっていきました。子どものトラブルや保護者からの頻繁な連絡にもだんだんとうんざりしていく自分がいました。

いつの日からか、私は学校の仕事が好きではなくなっていました。学校の仕事に対して、「なんでこんなことをやらないといけないのか」「この書類作成は何に必要なのか・・・」「この仕事はする意味があるのか」と、疑問と不満を抱きながら働くようになりました。

毎日寝不足で、朝起きるのが苦痛でした。それに加えて、勤務先へ行きたくない気持ちで出勤は勤務開始ギリギリ。仕事もどんどんたまって、ミスや提出が遅れそうになることが増えました。毎日が精一杯でイライラや不満が出始め、笑顔も少なく働いていました。

同僚や先輩、友人を羨ましく思いました。自分よりうまくやっているように見えて、先生に向いているように見えて、人生が楽しそうに見えて・・・。私は何も楽しくなくて、うまくいっていなくて、ダメダメな自分に対して自己嫌悪にも陥りました。

何とかしようと、今まで以上に授業についてインターネットや本で調べて実践してみたり、先輩教員の授業を見に行って勉強したりしました。と、いうか教科書を見て自分で授業が全然思いつかなかったです。赤本通りにするか人の実践をそのまま真似することしかできていませんでした。

早い時間に帰れない状況を変えたくて、仕事が残っていても、とりあえず定時になったら帰宅する日を作りました。休日に一旦仕事を忘れてリフレッシュできそうなことしてみました。ライブに行ったり友人とごはんに行ったり・・・。それでも次の日のために仕事をしないといけなくて、学級の悩みや心配事はずっと頭の中でモヤモヤしていつも心が晴れないでいました。

確かに、休むことで気持ちが明るくなり、体力も回復すると、前向きに仕事をすることができました。そのようにして、モチベーションを復活させながら仕事をしてきました。やらないと子どもが困る、私も困る。もっと大変なことになる・・・。そう思って耐えながら学校の仕事をしていたと思います。

なんとかやり過ごしながらも、私は心身ともに疲れてしまい、体調を崩して休職をすることになりました。休職中、通院をしながら体をしっかりと休めました。回復してくると、だんだんと自分と向き合うことができるようになりました。その中で、「これからどうしたいか」「この仕事を本当にやっていきたいか」について考えた結果、教員を退職することに決めました。

現在は、自分の好きなことに関する仕事をバイトでしています。今の仕事でもうまくいかないことや向いていないと感じること、大変なことはあります。バイトなので前職より給与も下がっています。周りからは、「辞めてもったいない」と言われることもあります。

それでも今、自分自身が心も体も元気であることがとても嬉しいし、ありがたいです。これからは自分のしたいことを見付けて仕事を得ていきたいです。(ずっとバイトは少し不安なので・・・正社員がいいのでしょうか?最近の悩みです。)

仕事に本当に疲れたら、まずは心の声に耳を傾けてやり、自分の心身を大切にしてあげることが大切だと学びました。そこから、仕事のやり方を見直したり、リフレッシュしたりすることが、仕事へのモチベーションを復活させることにつながるのだと思います。

私自身は、退職や転職したことも現在の仕事へのやる気につながっていると感じています。自分の考えや今までの経験、性格、得意や苦手、今後のありたい姿を見付けていきたいです。「好き」と感じる仕事や「ここで頑張ろう」と思える仕事をして悔いなく生きていけたらいいなと思っています。

お世話になった先生たちや関わった保護者、子どもたちに申し訳ない気持ちもあります。辞めたことをもったいないと思わないかと言われると、少しだけ不安になりもします。でも、辞めたときの自分の覚悟とか気持ちとかそういうのを認めて、前に進んでいます。

現在先生をされている方や、保護者の方が読んだら「こんな先生やめてよかった」「こんな人に担任になってほしくない」と思われるかもしれません。耐え性がないともいえるし、「甘い」のだと自分でも思います。だからこそ学校の先生に向いていなかったのだと自分では思っています。今も現場で働かれている先生達を本当に尊敬しています。

読んで下さり、ありがとうございました。

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